この記事は、Cross-Architecture Marketing の Senior Director である Fabio Gori によるブログ「Business Resiliency Redefined」(2020/8/7)の抄訳です。
テクノロジーの領域では、直線的な変化というものはあり得ません。大きな転換は急激に進展し、その発生を予測することはきわめて困難です。どのような出来事も、改めて振り返る時点では簡単に説明できるように見えます。新たなテクノロジー機能やビジネスモデルがなぜ最終的に転換期を迎えるに至ったのか、説明できる筋道は常に存在しているのです。
しかし、現在はまだそのような段階ではありません。世界的な規模で新型コロナウイルスの感染が拡大した結果、「何かが起きた後に正当化する」という考え方は、今や疑問視されています。後知恵を駆使できるという利点を活かしたとしても、企業や組織が直面している目下の課題について、何らかの釈明になることはないでしょう。
現在は、相反する 2 つの力の存在が次第に明らかになりつつあります。一方では、デジタル変革やクラウド導入など、すでにはっきりと目に見えている流れが急加速しています。もう一方では、多くの組織やそのビジネスモデルの足元を大きく揺るがし、場合によっては存亡の機に追いやる、前例のない混乱が生じています。
この未曾有の転換を乗り切るには、今までにないアプローチが必須であり、IT はこの変化の中心に位置しています。
IT に関しては、ビジネス復元力の定義を根底から見直さざるを得ないことは明白です。ディザスタリカバリから、ビジネス継続性ソリューション、データセンターの冗長性、クラウドバックアップ、脅威の検出や軽減などに至るまで、従来、復元力とは、アプリケーションとデータの可用性とセキュリティが常に確保されていることでした。
しかし、2020 年の一連の出来事で影響を受けたのは、アプリケーションやデータではありません。あらゆる組織において、まったく性質の異なる 2 つの側面である働く人々と働く場所が、混乱へと追い込まれたのです。従業員の在宅勤務を実現し、職務の場に戻っても安全であることを保証し、新しい日常を定着させなければならないことが、突如として明らかになります。しかし、それらの取り組みで十分であるとは言えません。新しい日常がどのようなものになるのか、まだ誰にもわからないためです。
今なお形が定まらない未来において成功を収めるには、従業員と職場を見つめ直し、再設計して、組織、テクノロジー資産、ビジネスの構図全体にわたり、あらゆる規模で変化に適応することを余儀なくされます。つまり、ビジネス復元力の定義を見直すことです。
従業員と職場は、適応力と生産性を兼ね備え、従業員、顧客、パートナーに信頼できる体験を提供するものでなければなりません。従業員がどこからでも職務に従事できるようにするとともに、職場が常に信頼できる環境であることを保証する必要があります。
つまり、テクノロジーと文化の両方を変革することになります。ここで 1 つ明らかなのは、「コストセンターとしての IT」となっていた日々が遠い過去のように思えることです。先を見通すことのできないこの時代に、変革に取り組み、ビジネスの推進に携わる IT リーダーの皆様の業務支援については、ぜひシスコにお任せください。
絶えず進化するデジタル環境において、ユーザ間の接続、ビジネスの保護、プロセスの自動化をシスコがどのように実現しているかをご覧ください。
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