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秋も終わると忘年会シーズン - ハイブリッドワークにおけるバーチャルコミュニケーションとエンゲージメント

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あと 2 ヶ月ほどすると例年では忘年会シーズンですね。カタカナ用語を並べたタイトルになっていますが、今回は「ハイブリッドワークにおけるバーチャルコミュニケーションとエンゲージメント」ということでブログを書きたいと思います。

● やってみたら良かった、テレワーク続けたい派

パーソル総合研究所 2020年7月発表では、69%の従業員が新型コロナウィルス収束後もテレワークの継続を希望したいと回答しています。さらに 9月発表のあしたのマイキャリア調べではなんとテレワークを経験した約90%が引き続きテレワークの継続を要望との結果が出ています。さらにワーケーションや移住まで活発化させようという動きもあります。また最初は大きくビハインドしていた中小企業でも 70%程度までテレワークの実施が広がってきています。

● やったけどつらかった、やっぱりオフィスがいい派

そんな中でも在宅勤務を望まない 12%の半数強が 50代以上との回答が出ています。理由は会社にいるほうが仕事ができる、テレワークだとコミュニケーションがとれない、進捗状況が把握できない、情報機器・ネットワーク環境が整っていない、などが挙げられています。経営層や管理職といった観点でも苦慮されているのではないかと思われます。また中小企業では幅広い業務を一人で行うケースも多く、テレワークだけで対応できない事情も多くあります。

ハイブリッドワークとコミュニケーション

シスコでは今後の働き方としてテレワークとオフィスワークにおけるハイブリッドワークスタイルを提唱していますが、ここにはフィジカルなコミュニケーションとバーチャルなコミュニケーションという軸も生まれます。以前のブログで書いたオンサイトで必須の仕事、エッシェンシャルワークやハンコワークとはまた別の軸、コミュニケーションをどこで行うか、どう行うか、の問題です。

 

● やっぱりバーチャルコミュニケーションだけだとしんどい

私自身は関西で長らくいた事もあり比較的バーチャルコミュニケーションを行ってきた方だと思っていますが、それでもビフォーコロナでは重要な会議や商談においてはもちろんできるだけ現地で対応をしてきました。

みなさまはいかがでしょうか?ウィズコロナでの一連の半強制的なテレワークにより、「重要な会議や商談ですらバーチャルコミュニケーションで対応を行わざるを得ない」「雰囲気も分からない」「空気も読めない」「阿吽が通じない」ということも多かったのではないでしょうか。私も改めて、強く実感しました。特に初めての方とのバーチャルコミュニケーションや、その場の状況が重要な会議でのバーチャルアテンドは、雰囲気を掴むのに一苦労します。もちろんそれでも全くコミュニケーションが取れないよりは断然良いですし、逆にバーチャルコミュニケーションで十分なケース、むしろ効率的に運ぶケースも多分にあります。

● バーチャルコミュニケーションの限界

一般的に日本人は非常にハイコンテクストなコミュニケーションを要すると言われています。テクスト、つまり言語によらないコミュニケーションです。決裁や決断には多くの事前のすり合わせや合意形成を必要とし、時には全くスピード感がないとも言われます。一方で決まったことは阿吽の呼吸で一丸となって進める事ができるいう側面もあります。時にはハイコンテクストゆえか忖度の読み違いまで起こります。バーチャルコミュニケーションを強制されるのは、日本人にとってはとても手痛い状況かもしれません。

● ローコンテクストなバーチャルコミュニケーション

もちろん、テレワーク肯定派も少なくありません。特に 20代や 30代の若い世代が多いともされています。すでに若い世代はデジタルネイティブな世代でもあり、バーチャルコミュニケーションの中でもハイコンテクストなコミュニケーションができているのかも知れないですし、バーチャルコミュニケーションを中心としたローコンテクスト寄りなコミュニケーションスタイルになってきているのかも知れません。いずれにしてもバーチャルコミュニケーションの普及は間違いなく起こっており、ローコンテクストが必要になるビジネスシーンはこれからさらに増え続けますし、どちらにしても働き方改革においては避けられない方向性とも考えられます。

● そして従業員エンゲージメント

ハイコンテクストな方はもともと会ってなんぼ、話してなんぼ、という意識が強く働きます。そういった場合、バーチャルコミュニケーションは非常にしんどく、従業員エンゲージメント、つまり会社や従業員同士の繋がりという意識を保てなくなる可能性があります。一方で若手の人材、特に新入社員は、一度も他のチームメンバーと会うこともなく業務を行っているというケースも多くあります。バーチャルコミュニケーションと従業員エンゲージメントは状況によっては表裏一体と言えます。ということで、とりあえず重要なコミュニケーションはオンサイトなフィジカルコミュニケーション、ある程度はテレワークでバーチャルコミュニケーション、全体的にはハイブリッドワークで、という形が必要です。バーチャルへの慣れやスキルの向上もあれば、今後はさらなるテクノロジーの進化によってバーチャルでもよりリアルなコミュニケーションが取れる、むしろバーチャルの方がリアル以上の体感を得られるようになることも考えられます。もしくは最早ビジネスはバーチャルなローコンテクストコミュニケーションだけでいく、という事も考えられます。

これからの働き方と意識

エッセンシャルワークは言うまでもありませんが、いずれにしてもテクノロジーによるリアルなバーチャルコミュニケーションはさておき、コミュニケーション自体はオンサイトに一定割合を戻すことでもクリア可能な面もあります。しかし、テレワークの普及および浸透は、労務管理、労務規定だけでなく評価制度や雇用形態、雇用契約そのものにも大きく切り込み始めています。ここはコミュニケーションの問題以上に大きな影響を及ぼすと考えられます。シスコでもワークスタイルイノベーションと称していた10年以上前からこういった観点にも触れながら推進を行ってきました。そして、ここに来て改めてメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用制度へ、時間や場所に縛られない成果主義へ、といった議論も多く聞かれるようになりました。みなさまはこれからの働き方、会社との関わり方、いかがお考えでしょうか? いまや一般用語となったデジタル変革の波は今後さらに強まっていきます。すでに様々な議論も出ていますが社会的な制度も大きく変えていく必要があるかも知れません。

 

ということで Cisco Designed

そんなこれからの潮流、ハイブリッドワークを中小企業向け Cisco Designed でも推進しています。否応なく進む大きな大きなうねりの中で、中小企業のみなさまの事業の継続と発展の一助となれば幸いです。予断ならない状況が続いてもいますが、エンゲージメントな一大イベント、忘年会シーズンをみなさまはいかが過ごされますか?ちなみにシスコの調査によると、エンゲージメントは時間の長さでも盛り上がりでも感情の高ぶりでもなく、頻度が最も寄与するそうです。最も成果の高いチームは頻度高くランチに行くチームだったそうです。頻度の高いランチを掘り下げた結果、たった 5分のバーチャルコミュニケーションでも毎週行う事でエンゲージメントレベルが大きく上がる事がわかったそうです。ビジネスにはビジネスのウェブ/ビデオ会議、Webex でもっと頻度を上げたコミュニケーションを取っていただくのはいかがでしょうか??

中小企業向けテレワーク
https://www.cisco.com/c/m/ja_jp/solutions/remote-solutions/for-business.html

Cisco Designed
https://www.cisco.com/c/ja_jp/solutions/small-business.html

 

 

Authors

中元 聡

ビジネス開発担当

APJCアーキテクチャセールス

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