Cisco Talos は最近、Accusoft ImageGear で 2 件の脆弱性を発見しました。ImageGear ライブラリは画像処理アプリケーションを作成するためのツールキットです。今回の脆弱性は ImageGear の特定の機能で発見されたもので、エクスプロイトされると、攻撃者により任意コードを実行されたり、アプリケーションのメモリを破損されたりする危険性があります。
Cisco Talos は情報開示方針に従って Accusoft 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
脆弱性の詳細
Accusoft ImageGear TIFF handle_COMPRESSION_PACKBITS メモリ破損の脆弱性 (TALOS-2020-1095/CVE-2020-6151)
Accusoft ImageGear 19.7 の TIFF handle_COMPRESSION_PACKBITS 機能には、メモリ破損の脆弱性が存在します。細工された不正なファイルにより、メモリが破損される危険性があります。攻撃者は、悪意のあるファイルを提供することによってこの脆弱性をエクスプロイトできます。
脆弱性のアドバイザリ全文はこちらをご覧ください。
Accusoft ImageGear DICOM parse_dicom_meta_info コード実行の脆弱性(TALOS-2020-1096 / CVE-2020-6152)
Accusoft ImageGear 19.7 の DICOM parse_dicom_meta_info 機能には、コード実行の脆弱性が存在します。細工された不正なファイルにより、境界外書き込みを引き起こされる危険性があります。攻撃者は、悪意のある DICOM ファイルを提供することによって、この脆弱性をエクスプロイトできます。
脆弱性のアドバイザリ全文はこちらをご覧ください。
脆弱性が確認されたバージョン
Talos は、Accusoft ImageGear バージョン 9.7 をテストし、上記の脆弱性の影響を受けることを確認しました。
カバレッジ
脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールで検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
Snort ルール:54411 〜 54413、54390
本稿は 2020 年 9 月 1 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Code execution, memory corruption vulnerabilities in Accusoft ImageGear」の抄訳です。