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インターネット黄金時代:最盛期の到来は、これから

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この記事は SP Thought Leadership, Worldwide Service Provider Marketing Group の Director である Thomas Barnett, Jr. によるブログ「Is this the Golden Age of the Internet? (Perhaps the Best is Yet to Come)popup_icon(2020/2/18)の一部抄訳です

 

今年2月18日、シスコは最初の『Cisco Annual Internet Report』(2018 ~ 2023 年)を公開しました。固定ブロードバンド、Wi-Fi、モバイル(3G、4G、5G)で進むデジタル変革についてのインサイトをもとに、世界全体、地域、国のレベルで今後の状況を予測しています。この包括的な調査を担当したのは、10 年以上にわたり Cisco Visual Networking Index(VNI)予測を作成してきたアナリストチームです。レポートでは、インターネットユーザ数、デバイス数、接続数の増加や、ネットワークパフォーマンス、新しいアプリケーション要件について、今後 5 年間の定量的な予測を提供しています。アプリケーション、セキュリティ、インフラストラクチャの変革、チームの可能性拡大という 4 つの戦略的領域についての定性的な分析と評価も行っています。

Thomasは長年にわたり、インターネットのソートリーダーシップと調査研究に取り組んできました。そして今なお、ネットワークとテクノロジーが進化し、世界中で利用されていることに感銘を受け続けています。何人もの有力な科学者やビジネスリーダーが、インターネットは一過性の流行に過ぎず、将来性はないと突き放していたのは、さほど昔のことではありません(Google で検索してみてください)。インターネットは今、黄金時代にあると言う人もいるでしょう。私の見解では、電子プラットフォームやデジタルプラットフォームの影響力と妥当性を決めるのは、利用方法と普及率、体験の質、コンテンツの選択肢の幅広さです。

 

歴史を振り返る:かつての黄金時代(ラジオとテレビ)

1920 年代から 1940 年代初頭にかけて、米国民の 100 人中 82 人がラジオを聴いていました。新種の娯楽ジャンル(クイズやタレント番組、バラエティ、スポーツ中継、子供向け番組など)を一対多で配信するという、「電子マスメディア」の最初のひな形でした。やがて、これらのコンテンツの多くはテレビへと移りました。1950 年代と 1960 年代は一般的に、テレビの黄金時代と言えるでしょう。そのハイライトとなったのが、カラー放送の導入(体験の変革)と名物番組の登場です。1949 年から 1969 年までの間に、テレビが少なくとも 1 台ある米国の一般家庭は、100 万世帯未満から 4,400 万世帯へと急増しました。同じ期間に、民放テレビ局の数は 69 局から 566 局へと増加しています。1959 年から 1970 年までの間に、テレビが少なくとも 1 台ある米国の一般家庭の割合は、テレビが手頃な価格になったことにより、88% から 96% へと上昇しました。今日、世界には、30,000以上のテレビチャンネルが存在しています。

インターネットは、一対多、一対一の通信やマルチメディアの視聴で、すでに革命を巻き起こしています。多種多様なデバイスから、(固定ネットワークやモバイルネットワークを経由して)連絡し合ったり、好みのコンテンツを視聴したりできます。ソーシャルメディアを利用すれば、誰でも出版社や放送局になれます。こうしたことは、もはや当然のことと考えられています。しかし、インターネットはまだ創生期にあります。今後の影響力は、ラジオやテレビと比べて途方もなく大きく、興味深いものになるでしょう。

 

今日のインターネット:より大きく、より良く、より速く(今なお成長途中)

新しい『Cisco Annual Internet Report』によると、インターネットユーザ数は 2023 年までに世界人口の 3 分の 2(66 %)に達します。2018 年からの 5 年間で普及率が最も高くなるのは北米で、2023 年までに人口の 92% に達する見込みです。同期間で最も成長する地域は中東およびアフリカです(年平均成長率 [CAGR] が 10%)。

Cisco Annual Internet Report(AIR)全世界のインターネットユーザ数

全世界のインターネットユーザ数 |Cisco Annual Internet Report(AIR)

 

インターネットやそのユーザである私たちの体験は、今後数年で、どのような変化を迎えるのでしょうか。以下に、変化の定量化に役立つ新たな見識や予測をいくつかご紹介します。

インターネットの将来 |Cisco Annual Internet Report(AIR)

インターネットの将来 |Cisco Annual Internet Report(AIR)

これら以外にも、多くの要素が将来のインターネットに影響を与えるでしょう。

  • IoT 接続の急増により、日々の活動とデジタルフットプリント(スマートフォンのアプリやその他のデバイスを介して)から前例のない規模のデータが生まれています。自宅の住環境(冷暖房や照明など)を監視・操作する機能は、すでに多くの人が利用しています。フィットネスモニタを使えば、運動量や健康状態を追跡することも可能です。データは新たな通貨であり、私たち全員が多少なりともデータサイエンスに関わっていると言えます。IoT データの新たな用途と応用分野はスマートシティやスマートカーから進化し、ショッピングや各種のオンラインアクティビティに広がるでしょう。それらは監視、分析されてビジネス上の戦略や戦術に応用されます。
  • 5Gによって到達範囲が広がり、速度も向上することから、IoT の用途はさらに拡大していきます。より広い帯域幅と低い遅延が求められるアプリケーションにおいては、これまでの4G では不可能であった用途に新しいイノベーションが起こり、実現可能となるでしょう。
  • Wi-Fi 6 には、5G に欠かせない補完要素としての役割もあります。スマートフォンのトラフィックの大部分は、Wi-Fi ネットワークにオフロードされることで、需要の逼迫によるパフォーマンス低下を回避します。公共 Wi-Fi が強化されることにより、ホスピタリティや旅行、医療、競技施設、小売をはじめとする多くの業種では、(個人のデバイスや IoT 接続といった面で)新たなチャンスが生まれます。
  • 拡大と成長には、リスクの予防と緩和に向けた、新たなサイバーセキュリティ対策も欠かせません。ネットワークが拡張され、クラウドに接続するデバイスが増え続けているため、攻撃を受ける可能性も高まっています。しかし、人工知能や機械学習を上手く活用すれば、セキュリティの維持を自動化し、問題や壊滅的な被害の発生前に侵入を検知することも可能になるでしょう。

 

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