Cisco Talos は最近、3S 社製の CODESYS Control SoftPLC ランタイムシステムに、エクスプロイト可能な任意コード実行の脆弱性が存在することを発見しました。このシステムは、組み込みデバイスまたはパソコンを IEC 61131-3 準拠の産業用コントローラへと転換できるもので、特定のタスクにコード実行の脆弱性が存在しています。悪意のあるパケットが標的マシンに送信されると、脆弱性をエクスプロイトされる可能性があります。
Cisco Talos は情報開示方針に従って 3S 社と協力し、今回の脆弱性が解決済みであり、影響を受けた利用者向けにアップデートが利用可能であることを確認しています。
脆弱性の詳細
3S(Smart Software Solutions GmbH)社の CODESYS ランタイム/PLC_Task 機能に起因する、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2020-1003/CVE-2020-6081)
3S(Smart Software Solutions GmbH)社製 CODESYS ランタイム 3.5.14.30 の PLC_Task 機能に、エクスプロイト可能な任意コード実行の脆弱性が存在します。細工されたネットワークリクエストによって、リモートで任意コードを実行されるおそれがあります。脆弱性は、悪意のあるパケットを送信することでエクスプロイトできる可能性があります。
脆弱性のアドバイザリ全文はこちらをご覧ください。
脆弱性が確認されたバージョン
Talos では、3S GmbH CODESYS Runtime バージョン 3.5.14.30 が今回の脆弱性の影響を受けることをテストして確認済みです。
カバレッジ
脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールにより検出可能です。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
Snort ルール:53010
本稿は 2020年5月6日に Talos Group のブログに投稿された「 Vulnerability Spotlight: Code execution vulnerability in 3S CODESYS」の抄訳です。