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アプリとインフラが星の距離ほど離れていたら、どのようにハイブリッドアプリケーションを推進しますか?


2020年4月21日


Liz Centoniこの記事は、シスコのクラウド、コンピュート、IoT 担当シニアバイスプレジデントである Liz Centonipopup_iconによるブログ「When Apps are from Mars and Infrastructure is from Venus, how do you accelerate your Hybrid Applications?popup_icon(2020/2/28)の抄訳です。

事実:全世界のアプリケーション数は、2020 年に倍増する。

事実:現在のアプリケーションの 50% が内部構造を変更され、さらに分散する。

事実:アプリケーション間の依存関係数は、今後 1 年で 250% 増大する。

事実:北米の組織では、IT システムが停止することで年間 7,000 億ドルのコストがかかり、IT 部門の工数の 43% がトラブルシューティングに費やされる。

これらの事実から、アプリケーションチームと IT インフラチーム間の連携がないと、お客様が実施されているような最新のビジネスにおいて、これまで以上に売上や収益に悪影響が及びます。

また、エッジからパブリッククラウド(およびその中間のすべて)にまで分散する複雑な最新のアプリケーションの特性により、アプリケーションのパフォーマンスが低下した際の根本原因を見つけることが難しくなっています。一方で、「ピーク時」に合わせてインフラのキャパシティを過剰な規模に拡大することは、インフラ全体の使用率低下につながります。ピーク時を除いた 1 年の大半の期間は稼働しないインフラがあるからです。過剰なインフラにより、データとアプリケーションやサービスの分散、さまざまなオープンソースコンポーネントの活用、特性の異なるクラウドサービスの利用が拡大し、休むことなく常にシステムを監視していなければならなくなっています。

より良い方法があります

それは、IT チームとアプリケーション運用チームの間で「クローズドループ運用モデル」を実現するというシスコの取り組みから始まります。アプリケーションとインフラの状態に関して共通の用語やツールを使用したり、データを共有したりすることで、IT チームが、アプリケーションのパフォーマンスをリアルタイムに把握し、必要なインフラリソースと相互に関連付けられるようになります。また、リソースの使用率を最大化すると同時に、アプリケーションのパフォーマンスとセキュリティを確保することができます。

今回のブログでは、この新しい運用モデルを実現する、以下の 3 つの強力なソフトウェアがシスコのポートフォリオに加わったことをお知らせします。

  • Cisco Intersight Workload Optimizer:オンプレミスおよびパブリック クラウド インフラストラクチャ向けのアプリケーション認識型自動化ソフトウェア
  • Cisco AppDynamics Experience Journey Map:カスタマーエクスペリエンスにおいて最も重要な瞬間を検出し、ROI を最大化するソフトウェア
  • HyperFlex Application Platform:クラウド駆動型のサービスプラットフォームとしてすぐに利用できるオンプレミス Kubernetes プラットフォーム

これらのソフトウェアによって、業界をリードされているお客様は以下のことを実現できます。

予防保守:ほぼリアルタイムのトラブルシューティング

まず AppDynamics により、アプリケーショントポロジを可視化します。同時に、Cisco Intersight Workload Optimizer によって、オンプレミス/クラウドを問わず、インフラストラクチャ資産も可視化します。またCisco Intersight Workload Optmizer は、AppDynamics や仮想化ツール(vCenter など)、インフラストラクチャ資産などからのさまざまなデータセットを統合して関連付け、パフォーマンスとコストに対するインサイトを引き出します。次に、リアルタイムでアクションを実行してインフラストラクチャを最適化し、企業のビジネスロジックからアプリケーション、サーバ上の メモリ、ネットワーク上のリンクに至るまで、フルスタックのクローズドループシステムを動的に構築します。Cisco Intersight Workload Optmizer は、パブリッククラウド、データセンター、エッジにまで及ぶハイブリッドクラウド運用のための最新のツールキットとして、運用のシンプル化、フルスタックの可視性、プロアクティブなトラブルシューティング、修復を実現します。

成長に応じて拡張できるだけでなく、縮小も可能

アプリケーションがパブリッククラウドとオンプレミスに分散され始めているため、Cisco Intersight Workload Optimizer は、APIと統合機能を利用して、両方のシステムからトポロジ、コスト、パフォーマンス、使用率に関するデータセットを収集して統合します。次に、これらの情報に関する分析を進め、コストとインフラストラクチャのバランスがとれ、アプリケーションのパフォーマンスが確保される最適なポイントを見つけます。このような最適化は、ワークロード配置の自動化、オンプレミス資産の拡大/縮小、クラウド資産のインスタンスタイプの変更などによってなされます。最終的に私たちは、アプリケーションのニーズに合わせて動的に変化するシステムを利用することができます。それは、柔軟に拡大/縮小できる、最適にサイジングされてシステムです。

コンテナを活用した主流のアプリケーション開発

最新のアプリケーションは、コンテナフレームワークで開発することがますます主流になっています。そのためシスコは、アップストリーム版 Kubernetes に 100% 準拠し、商用の高価なハイパーバイザーを搭載していない、完全に最適化されたコンテナプラットフォームを開発しました。このプラットフォームは、シスコの柔軟なハイパー コンバージド インフラストラクチャである HyperFlex 上に構築されています。Cisco HyperFlex Application Platform(HX-AP)は、アプライアンスを導入するのと同じくらい簡単に Kubernetes を導入できるように設計されています。シスコでは、Kubernetes コンポーネントを統合し、Kubernetes に必要なオペレーティングシステム、ライブラリ、パッケージ、パッチをライフサイクル全体で管理します。さらに、クラスタを展開またはアップグレードするたびに、セキュリティ更新プログラムを管理し、すべてのコンポーネント間の整合性をチェックします。そして、開発者がパブリッククラウドと同じように Container-as-a-Serviceを利用できるようにします。

最後に、これらすべては、Intersight によって SaaS形式のマネージメントサービスで設定、運用が可能です。つまり、管理システムそのものの管理は必要ないということです。

インサイトの提供とプロアクティブな最適化の実現

一部のベンダーは、アプリケーションを可視化したり、物理/仮想インフラストラクチャの個別の階層を可視化したりしていますが、3 つすべてのレイヤでインサイトを提供し、プロアクティブな最適化を実現したのはシスコが初めてです。

Cisco Intersight Workload Optimizer を活用することで、上流のアプリケーションから、下流のすべてのスタックレイヤにおけるサーバ内部の各コンポーネントまで可視化しています。また、HX-AP を活用してアプリケーション最新化のためのプラットフォームを提供し、従来型と最新型のクラウド ネイティブ ワークロード間の障壁を解消しています。このプラットフォームは 高価なハイパーバイザー費用を必要としておらず、将来を見据えたクラウド管理型のアーキテクチャーおよびアプライアンスを採用しています。

さらなるメリットとして、このソリューションを活用することで、アプリケーションチームとインフラストラクチャチームが互いに非難しあうことがなくなり、共通のツールでコミュニケーションする機会が増大します。

詳細については、www.cisco.com/jp/go/intersight 参照してください。

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1 コメント

  1. It's great!