Cisco Talos は最近、Accusoft ImageGear で 4 件のリモートコード実行の脆弱性を発見しました。ImageGear ライブラリは画像処理アプリケーションを作成するためのツールキットです。今回の脆弱性は ImageGear の特定の機能で発見されたもので、エクスプロイトされると攻撃者により任意コードを実行される危険性があります。
Cisco Talos は情報開示方針に従って Accusoft 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています(注:リンク先は実行ファイルです)。
脆弱性の詳細
Accusoft ImageGear の TIFF TIF_read_stripdata 関数内に確認された、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2019-0972 / CVE-2019-5187)
Accusoft ImageGear 19.5.0 の igcore19d.dll ライブラリでは、TIF_read_stripdata 関数内にエクスプロイト可能な境界外書き込み(out-of-bounds write)の脆弱性が存在します。細工された TIFF ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートから任意コードを実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
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Accusoft ImageGear の PCX ファイル処理/uncompress_scan_line 関数(バッファサイズの計算)に起因する、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2020-0986 / CVE-2020-6063)
Accusoft ImageGear 19.5.0 の igcore19d.dll ライブラリでは、`uncompress_scan_line` 関数内にエクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が存在します。細工された PCX ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートから任意コードを実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
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Accusoft ImageGear の PCX ファイル処理/uncompress_scan_line 関数(バッファコピー操作)に起因する、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2020-0987 / CVE-2020-6064)
Accusoft ImageGear 19.5.0 の igcore19d.dll ライブラリでは、`uncompress_scan_line` 関数内にエクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が存在します。細工された PCX ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートから任意コードを実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
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Accusoft ImageGear の BMP ファイル処理/bmp_parsing 関数(バッファサイズの計算)に起因する、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2020-0989 / CVE-2020-6065)
Accusoft ImageGear 19.5.0 の igcore19d.dll ライブラリでは、bmp_parsing 関数内にエクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が存在します。細工された BMP ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートからコードが実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
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Accusoft ImageGear の JPEG SOFx パーサーに起因する、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2020-0990 / CVE-2020-6066)
Accusoft ImageGear 19.5.0 の igcore19d.dll ライブラリでは、JPEG SOFx パーサー内にエクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が存在します。細工された JPEG ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートから任意コードを実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
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Accusoft ImageGear の TIFF tifread パーサーに起因する、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2020-0991 / CVE-2020-6067)
Accusoft ImageGear 19.5.0 の igcore19d.dll ライブラリでは、TIFF tifread パーサー内にエクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が存在します。細工された TIFF ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートから任意コードを実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
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Accusoft ImageGear の JPEG jpegread precision パーサーに起因する、任意コード実行の脆弱性(TALOS-2020-0993 / CVE-2020-6069)
Accusoft ImageGear 19.5.0 の igcore19d.dll ライブラリでは、JPEG jpegread precision パーサー内にエクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が存在します。細工された JPEG ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートから任意コードを実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
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脆弱性が確認されたバージョン
今回の脆弱性について、Accusoft ImageGear バージョン 19.5.0 が影響を受けることを Talos でテストして確認済みです。
カバレッジ
脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールにより検出可能です。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
Snort ルール:52490 ~ 52493、53015、53016、53032 ~ 53035
本稿は 2020年2月10日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Accusoft ImageGear library code execution vulnerabilities」の抄訳です。