Cisco DevNet アイデアソン&ハッカソン 2020 東京を開催しました!本記事では、熱く濃い二日間を紹介致します。
アイデアソン&ハッカソン開催の背景と舞台裏
まもなくDevNet認定資格が公開されますが、ネットワーク技術者にとってはAPIやプログラマビリティはまだまだなじみが薄い方も多いかもしれません。一方で、「待ってました!」とばかりに、このトレンドを楽しまれている方もいらっしゃいます。クラウドやウェブ業界でなくても、LANやWANの世界でもずいぶんと進化が進んでいるんです!
本イベントは、年齢や役割、業種業態を超えて、アイデアを絞ってプロトタイピング〜プレゼンテーションまでの過程を楽しんでいただくことをテーマに、シスコジャパンオリジナルで企画しました。課題やテクノロジーを敢えて制限することをせず、「シスコ製品を絡めていただければ何でもOK!」とし、課題設定からアプローチに至るまで、アイデアソン〜ハッカソンの中でみんなで考えて作っていく形態で行いました。
シスコは、ルーター、スイッチ、無線LAN、コントローラー、ビデオ会議システム、クラウド型コラボレーション、セキュリティ、データセンター、、、などなど様々な製品を開発、提供させていただいていますので、「テクノロジーを絞らない」ことはものすごくチャレンジでした。ハッカソン最中のあらゆる質問や相談に全力でお応えすべく、システムズエンジニアリング、カスタマーサポート、製品エキスパートなどなど部門を超えたエンジニアが、二日間通じて延べ40名程度、ハッカソンをサポートさせていただきました。普段の業務と離れ、参加者やサポーター通しで、技術的なあれこれを雑談できる楽しい時間でした。垣根を越えた、技術的な雑談が大事です。
成果物を作ること以上に、シスコ周辺やネットワークの世界もオープン&プログラマブルであるということを知って体験して作っていただこうという趣旨でしたが、第一回ということもあり、結果的には強者揃い。二日目のプレゼンテーション大会はとっても白熱した雰囲気で、あっというまの二時間超でした。開催側もとっても多くの学びと気づき、エネルギーを頂きました。
Day1 アイデアソン〜シスコテクノロジー/API紹介〜チーム分け
今回のイベントの趣旨やねらいをお伝えし、社長のDave Westが参加者のみなさまにご挨拶させていただきました。Daveは元々エンジニアなので、DevNet 大好き、参加者への期待もすごいです☺︎
アイデアソンの前に、シスコから題材/参考として、六つのテクノロジー/APIを紹介しました。一つ10分厳守!みなさま、頭のウォーミングアップタイムです。
- Cisco MerakiのクラウドAPI、Merakiカメラと画像認識、それらとBotの組み合わせ例
- LAN可視化/セキュリティのための、Stealthwatch EnterpriseとAPI利用方法
- コラボレーションデスクエンドポイントのカスタマイズ例と、Webex Teamの連携
- IOS XE Restconfの特徴と利用例
- Cisco DNA Centerの特徴とAPI紹介
- HyperFlex, CCP (Cisco Container Platform)およびKubernetesクラスタの紹介
※こちらの内容は、すべて会場で利用できるローカル環境を用意、自由にお使いいただけるようにしました。
いよいよ、ブレインストーミングタイム。チーム内での活発なやり取り、シスコ社員もどんどん介入します。コツは、すべての意見を否定しないことと、考えすぎないことです。時間を短く区切って、何回か繰り返した後、テーブルごとに発表していただきました。
いよいよチーム形成のためのアイデア絞り込みに入ります。33個のアイデアを15個にグルーピング、投票で10個に絞りました。この10個のアイデアがチームの単位になり、参加者のスキルも配慮しながら自律的にチームが形成されます。ばりばり実務的な内容から、社会問題にアプローチする内容まで、世代や日常業務なども入り交じったたくさんのアイデアが出されました。また、他のアイデアと交わったりぶつかったりする中で、さらに面白いアイデアの軸が形成され、これがベースにハッカソンが始まります。
ハッカソンスタート
スペシャルゲストとして、“Mr. DevNet” ことAdam Radfordも二日間フルで参加させていただきました。特に、グローバルのCisco BlogやDevNet関連の情報をチェックされたことがあれば、「どこかで見たことがあるー!」という方も多いのではないでしょうか。Adamからの応援メッセージとともに、いよいよハッカソン開始です!
当日20時過ぎの様子。あっという間に暗くなりましたが、熱気は加速。「もうそんな時間?」という声がほとんど。「24時間空けて欲しい!」という要望には対応できませんでしたが、ローカルラボへのVPN接続を全チームに提供し、夜間もラボ接続が可能です。朝まで開発されていた方もいらっしゃったとか。。。
メイン会場とは別のサテライト会場を用意し、集中して開発できるチームはそちらの部屋へ移動。写真をみるとわかりますが、二つの部屋は常にビデオ接続されており、お互いの様子が確認できるようになっています。
ラボ構成
前篇の締め括りとして、ラボ構成をご紹介します。至ってシンプルな構成ですが、IOS XEは基本的にVersion 17.1.1を用意し、CSR1000V、Catalyst 9000シリーズでの最新のOn-box プログラマビリティも楽しんでいただけるようにしました。Cisco DNA Center や Stealthwatch Enterpriseといったソフトウェア製品に加え、Webex Room Kit、Meraki MVといったハードウェアまで用意しました。その他、CentOSをはじめ自由に仮想マシンをデプロイできるリソースを使って各々の仮想環境を構築したり、自宅からハードウェアを持ち込まれる方もいらっしゃいました。
DevNetには、誰でも無料で利用できるSandbox環境が提供されているため、事前にSandboxを使って学習されてこられた方もいらっしゃいました。当日はやはり柔軟性の観点から、Sandboxよりも、ローカル環境やパブリッククラウドと組み合わせて利用されるチームが多くいらっしゃいました。
ちょっとした製品APIの使い方は、DevNet Learning Labsをその都度参照しながら、または、Github上のサンプルコードを見ながら、開発を進められているチームも多くいらっしゃいました。「意外と使える!」「こんなに情報があるとは知らなかった。今度から使いたい」といった声も多く頂き、開催メンバー一同、とっても嬉しかったです。
Day2 ハッカソン〜表彰式〜ネットワーキングパーティー
二日目の様子については、後編に続きます。