Accusoft ImageGear には、リモートからコードが実行される脆弱性が 2 つ存在しています。ImageGear は、Accusoft 社が提供しているドキュメント/画像処理ライブリです。アプリケーションの開発に利用でき、ドキュメント/画像処理のライフサイクル全体が含まれています。発見された脆弱性は、ドキュメント/画像処理開発者ツールキットである Accusoft ImageGear ライブラリに存在しています。
Cisco Talos は情報開示方針に従って Accusoft 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
脆弱性の詳細
Accusoft ImageGear の TIF_decode_thunderscan 関数におけるコード実行の脆弱性(TALOS-2019-0875/CVE-2019-5083)
エクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が、Accusoft ImageGear 19.3.0 ライブラリに含まれている igcore19d.dll の TIF_decode_thunderscan 関数に存在しています。細工された TIFF ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートからコードが実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
詳細は、こちらからアドバイザリ全文をお読みください。
Accusoft ImageGear の PNG IHDR におけるコード実行の脆弱性(TALOS-2019-0865/CVE-2019-5076)
エクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が、Accusoft ImageGear 19.3.0 ライブラリに含まれている igcore19d.dll の PNG header-parser に存在しています。細工された PNG ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートからコードが実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
詳細は、こちらからアドバイザリ全文をお読みください。
Accusoft ImageGear の GEM Raster パーサーにおけるコード実行の脆弱性(TALOS-2019-0921/CVE-2019-5132)
エクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が、Accusoft ImageGear 19.3.0 ライブラリに含まれている igcore19d.dll の GEM Raster パーサーに存在しています。細工された GEM ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートからコードが実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
詳細は、こちらからアドバイザリ全文をお読みください。
Accusoft ImageGear の BMP パーサーにおけるコード実行の脆弱性(TALOS-2019-0922/CVE-2019-5133)
エクスプロイト可能な境界外書き込みの脆弱性が、Accusoft ImageGear 19.3.0 ライブラリに含まれている igcore19d.dll の BMP パーサーに存在しています。細工された BMP ファイルによって境界外書き込みが引き起こされ、リモートからコードが実行される可能性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
詳細は、こちらからアドバイザリ全文をお読みください。
脆弱性が確認されたバージョン
Talos は、Accusoft ImageGear バージョン 19.3.0 をテストし、上記の脆弱性の影響を受けることを確認しました。
カバレッジ
脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールにより検出可能です。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
Snort ルール: 3132、32889、50806、50807、51530、51531、52033、52034
本稿は 2019年12月2日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Accusoft ImageGear PNG IHDR width code execution vulnerability」の抄訳です。