Apple 社製の Safari ブラウザでは、Safari WebKit 内の SVG マーカー要素機能に起因する、リモートコード実行の脆弱性が発見されました。Safari の WebKit で使用される WebCore DOM レンダリングシステムでは、JavaScript コードを使用することで静的 SVG マーカー要素を上書きできます。これを悪用された場合、メモリ破壊を引き起こされる可能性があります。脆弱性をエクスプロイトするには、細工された Web ページを Safari で開くよう被害者を誘導する必要があります。
Talos は情報開示方針に従って Apple 社と協力し、今回の脆弱性が解決済みであり、影響を受けた利用者向けにアップデートが利用可能であることを確認しています。
脆弱性の詳細
Apple 社製 Safari ブラウザで確認された、SVG マーカー要素(baseVale)に起因するリモートコード実行の脆弱性(TALOS-2019-0943 / CVE-2019-8846)
Apple 社製 Safari ブラウザでは、WebKit バージョン 13.0.2 の SVG マーカー要素機能に起因する、解放済みメモリアクセスの脆弱性が存在します。細工された HTML ページを開くとメモリ解放後使用(Use After Free)が発生してメモリが破損し、任意コードを実行される可能性があります。脆弱性をエクスプロイトするには、細工された Web ページを被害者が Safari で開く必要があります。
詳細は、こちらからアドバイザリ全文をお読みください。
脆弱性が確認されたバージョン
Talos では、WebKit GIT 497221ef6a94f0603c1e8c4207094fc50e8ccf2a を使用する Safari バージョン 13.01.2(15608.2.30.1.1)が今回の脆弱性の影響を受けることを確認済みです。
カバレッジ
脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールにより検出可能です。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
Snort ルール:52048、52049
本稿は 2019年12月11日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Apple Safari SVG marker element baseVal remote code execution vulnerability」の抄訳です。