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AI 対応のネットワーク自動化には最適なツールが必要

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Brad Casemoreこの記事は、IDC でデータセンター ネットワークのリサーチ バイスプレジデントを務める Brad Casemore によるブログ「AI-enabled Network Automation Requires the Right Tools for the Jobpopup_icon(2019/10/14)の抄訳です。

デジタル トランスフォーメーションと企業のマルチクラウド導入が必須となる中、ネットワークの迅速な対応力と柔軟性が重視されるようになりました。適切なネットワーク自動化ツールは、オンプレミスのデータセンターとクラウドとの間のアプリケーションやデータのポータビリティを実現しながら、迅速な運用に役立ちます。

クラウド運用モデルとマルチクラウド環境の普及に伴い、ネットワーク技術者は、非効率でエラーが発生しやすい手作業のプロセスを排除し、より効率的で検証可能な自動化プロセスの導入を進めようとしています。IDC は、クラウド主導の要件と共に進化するネットワーク自動化ツールによって、マルチクラウド環境内におけるネットワークのサービスや機能の効率的で適切な接続が可能になると予測しています。

マルチクラウドの性質を考えると、自動化ツールはさまざまなクラウド サービス プロバイダーが提供する多種多様なクラウド サービスで動作する必要があります。適切な自動化ツールを使えば、ハイブリッドかつマルチクラウドのアーキテクチャでの相互運用性が実現すると同時に、クラウド データセンターとオンプレミス データセンター間でアプリケーションやデータを移動させる際の制約が解消されます。さまざまな環境でシームレスに統合する自動化ツールを使用することで、IT 組織が抱える相互運用性の課題に対処できるのです。

相互運用性だけに限らず、検証機能とクローズドループ プロセスを強化した、シンプルな宣言型の管理モデルには、ストリーミング テレメトリと広範なネットワークの可視化によってさらに多くの情報が集まり、その結果、自動化されたネットワーク インフラストラクチャに対する信頼が 2025 年にかけて一層高まっていく、と IDC は予測しています。この信頼は、プロビジョニングから AI 支援による Day 2 のネットワーク運用にまで及ぶことになるでしょう。

クラウド時代に突入した現在、企業は AI を利用したネットワーク自動化の導入に大きな価値を見い出しています。今年初めに IDC が実施した IT 戦略と AI 導入に関する調査では、AI を利用したネットワーク自動化ソリューションの最も重要な側面の 1 つとして「アプリケーションの可用性/パフォーマンスとユーザ エクスペリエンスの最適化と向上」が挙げられました。また、「暗号化されたトラフィックの可視化を含む、セキュリティ ポリシーの実装」という意見も多数ありました。その他に、考慮する機能として多く挙がったものには、「複数のネットワーク(オンプレミスとクラウド ベース)での動作」があります。そして「ネットワーク運用のコストと複雑さの軽減」および「ネットワークの展開、管理、運用の簡素化」と続きました。また、「ストリーミング テレメトリの組み込みによる、リアルタイムの可視化と情報分析の実現」も、同数の票を集めました(下図 参照)。

AI 対応ネットワーク自動化の最優先事項

これらの機能を活用すれば、企業の IT 部門は、オンプレミスのデータセンターからハイブリッド環境やマルチクラウド環境に至るまで、運用の一貫性と効率化を実現できます。現在のスタッフの能力と利用可能なリソースでこのような目標を達成できれば、AI を利用したネットワーク自動化の価値はさらに高まります。

実際に、企業はデジタル トランスフォーメーションの影響と、それに伴うハイブリッド IT とマルチクラウドを効率的に活用する必要性に直面しているだけではありません。複合的な要因として、慢性的なスキル不足の中で、特に新しい技術やプロセスに関連して、これらの課題に対応する必要があります。このような背景から、複雑さを軽減し、シンプルさを実現するアプローチに対する需要が拡大しました。今やマルチクラウドの世界で分散化され、ますます複雑さを増しているデータセンター ネットワークは、簡単にプロビジョニング、展開、管理できる必要があります。

ビジネスに不可欠な分散型アプリケーション、そしてワークロードが増え続ける中、データセンター ネットワークは適切に理解され、これまで以上に重要になっています。ビジネスの成果をサポートし、達成するため、マルチクラウド環境全体で包括的にインテリジェントな自動化を提供する必要があります。適切なネットワーク自動化ツールがマルチクラウド ネットワークの迅速な対応力と柔軟性をどのように実現するか、およびシスコのデータセンター ネットワーキング ポートフォリオがこれら課題にどのように対応するかについての詳細は、IDC から最近発行されたホワイト ペーパー「分散型マルチクラウド データセンターのネットワーキングpopup_iconをご覧ください。

Authors

石田 浩之

執行役員

グローバル エンタープライズ事業統括

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