オープニング
2019 年 7 月 31 日（水）、楽天初の統合イベントである Rakuten OPTIMISM がパシフィコ横浜で始まりました。楽天の三木谷会長兼社長によるオープニングでは、楽天創業当時から現在までの 20 年ほどでネットワークの帯域が約 1,000 倍になったことから始まり、これが 5G になるとさらに現在の 1,000 倍になることから、5G の世界は大きく変わる点が強調されていました。これまでの楽天の取り組みとして、国内 1 億人まで成長した会員数やスタジアムでのキャッシュレス決済などの新しい取り組みを紹介。そしてこれからの 5G を End-to-End 完全仮想化で実現するという意気込みを語られていました。創業当時から 100 万倍になるネットワーク帯域で世の中が大きく変わることが期待されます。
パネルディスカッション
三木谷氏のセッションに続いて行われたパネルディスカッションでは、楽天副社長兼楽天モバイル社長の山田氏、楽天モバイル CTO のタレック氏、ノキアソフトウェア プレジデントのバスカー氏、NEC シニアバイスプレジデントの渡辺氏に加え、弊社デイヴ・ワードも登壇し、5G でなにが変わるのかについて語りました。
社会全体を変える 5G
パネルディスカッションで、デイヴ・ワードは三木谷氏と同じビジョンを持っている点を強調。5G をベースにコミュニケーションだけでなく、スタジアム、医療、自動運転など、社会全体を変えて行きたいと語りました。またその際に問題となる、プライバシーとセキュリティについても、シスコとしてもポートフォリオを拡大して楽天のプラットフォーム改革を共に行いたいと説明していました。
5G の本当の価値はエクスペリエンス
さらにデイヴ・ワードが強調していたポイントは、Spectrum Agnostic （訳：周波数に依存しない）です。現在セルラー回線と Wi-Fi を区別して考えがちですが、それではサービスが分断されてしまいます。これからの 5G 時代では、セルラー、Wi-Fi を意識することなく、同一の ID およびパスワードで繋がるシームレスなサービスを目指している点を強調。この点について、パネルに共に登壇されていた NEC 渡辺氏および Nokia バスカー氏とも協業して進めていることを紹介しました。山田氏もローミングはセルラー間だけでなく、セルラーと Wi-Fi 間でもローミングが必要な点に同意、またバスカー氏も背後にあるものを意識しなければしないほど、本当の End-to-End サービスであるとコメント。山田氏からも、5G は帯域が注目されがちだが、その先にあるエクスペリエンスが重要、とコメントされていました。さらに楽天モバイル CTO のタレック氏は、エクスペリエンスを届けるにはスピードが重要であり、遅延はクリティカルである点、さらにスピードがあれば全てをつないで無限のユースケースが生まれ ”5G is beyond speed” になると強調されていました。
今後 10 年はどうなるか
引き続きタレック氏からの「革命を起こさず、今のままでいては未来がない」という強いコメントに対し、弊社デイヴ・ワードも何もないところからの変革は大変だが、Nokia、NEC そしてシスコで協力し、テレコム業界の変革を支援するというメッセージを伝えていました。そして全てのサービスを繋ぐことが重要であり、また 5G に関連した MEC (Mobile Edge Computing) によって、いま描いているビジョンが現実となるのが待ち遠しい、スポーツ、エネルギーの製造、消費ともに変わっていくだろうとコメントがありました。
最後のコメントでは、タレック氏が、カルチャーなど、あらゆる点のダイバーシティが重要である点について言及。デイヴ・ワードも、システムのダイバーシティが重要と、改めて楽天モバイルの 5G が業界、社会を変えるエキサイティングなプロジェクトであるとまとめました。
シスコ 5G ブース
体験型イベント＆フェスティバルの近未来体験エリア内にあるパートナーブースでは、シスコも 5G のデモを 2 つ紹介しております。1 つは 5G ライフサイクルの自動化によるサービス時間短縮、オペレーションの向上および可視化について、デモを含めて紹介。2 つめは 5G コアネットワークのスライシングによって、Opex を 80% 以上削減し、パフォーマンスを 20 倍向上、さらに TTM（Time To Market）を 90% 改善するデモを行っております。
Rakuten OPTIMISM は2019 年 8 月 3 日（土）までパシフィコ横浜にて開催しています。ぜひイベントにお越しの際には弊社ブースにもお立ち寄りください。
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