この記事は、Cisco Meraki のコンテント マーケティング マネージャーである Neeraj Periwal によるブログ「Beyond Free Guest Wi-Fi: 3 Ways Retailers can Make the Most of their Wireless Deployments」(2018/1/16)の抄訳です。
買い物客への無料ゲスト Wi-Fi 提供は、サービスのほんの一端にすぎません
多くの小売業者にとって、無料のゲストWi-Fiを提供することはもはや特典ではありません。それはビジネスの基本的なコストです。顧客は、店内での買い物中に、無料の Wi-Fi で友達とビデオ通話できることを期待しています。
いまでは、多くの小売業者が顧客のリクエストに応え店舗に高速無線ネットワークを設置していて、お客様に無料のWi-Fiを提供していますが、まだほとんどの店舗では、このインフラストラクチャを最大限に活用できていません。
小売業者は、店舗をモダナイゼーションし、顧客情報を把握したファースト クラスのカスタマー エクスペリエンスを提供するために、これまですでに投資してきたワイヤレス インフラストラクチャを、もっと活用する必要があります。
1.ロケーション解析により顧客を知る
今日、ほぼすべての買い物客が、店舗を回りながらスマートフォンを携帯しています。「2017 Deliotte report」によれば、米国のスマートフォン ユーザーの 93%が、買い物中に電話を使用しているといいます。
このテクノロジーは、顧客に対して、なんでも探せて、誰とでも通信できる、というこれまでにない「能力」を与えます。高度なワイヤレス設備を備えた小売業者は、顧客がどのように店舗内を回遊するかを知り、必要に応じて商品化にその知識を活かすことができるのです。
スマートフォンの Wi-Fi がオンになると、無線アクセス ポイントに信号が送られます。これは、スマートフォンが常に新しい使用可能な Wi-Fi ネットワークがあるか探すためのもので、実際に Wi-Fi ネットワークに接続されているかどうかに関係なく発生します。ワイヤレス システムは、これらの信号をデータ ポイントとして使用して、顧客の位置を数メートル以内で三角測量することができます。
アップル社の iBeacons として普及している Bluetooth Low Energy(BLE)ビーコンは、これをさらに活用し、顧客をその場所の1インチ以内で追跡することができます。例えば、不動産業者なら、顧客がキッチンにいるのか、トイレを見ているのかが把握できるのです。
Cisco Meraki Location Analytics のような高度なシステムでは、この正確な位置情報を、小売業者に役立つさまざまな方法で提供可能です。
例えば、小売業者は、場所のヒートマップを使用して、顧客が店内を歩いている場所を確認し、実際の顧客接点に基づいて、ディスプレイやスタッフの適切に配置が可能になるのです。
このブログ記事を読むことで、ロケーションアナリティクスの可能性についてさらに詳しく学ぶことができます。
2.よりモダンなインフラ サポート
アップグレードされたワイヤレス エクスペリエンスは、コスト削減と、カスタマーエクスペリエンスの向上に大きく貢献します。
この 10 年で急速な進化を遂げた小売業界向けのテクノロジーとしては、セキュリティ カメラとモバイル POS という2つの分野があります。ちなみに、これらはいずれも先進のワイヤレス技術が欠かせません。
セキュリティ カメラは、低画質のアナログ ビデオから、HD 画質で高精細録画、さらにどこからでもオンライン ストリーミング可能なシステムに進化しました。この進化に伴い、小売業では店舗内の監視を目的として、ワイヤレス接続を装備した最新のカメラ モデルを採用することが増えています。有線のイーサネット ケーブルが届かない場所に設置されることが多いこれらのカメラは、キャプチャしたビデオをサーバーに送信するために、ワイヤレス ネットワーク接続を必要とします。
同様に、今日のほとんどのモバイル POS デバイスは、接続にイーサネットを使用しないため、高速なワイヤレス ネットワークが必要になります。モバイル POS は、スマートフォンの爆発的な普及に伴い激増しています。アメリカの Square など近代化した企業も登場し、また別のある小売業者では従来のキャッシュ レジスターが排除されました。最新で、安全なワイヤレス ネットワークを備えた小売業者は、これらのテクノロジーを最大限に活用してください。
3.包括的なオムニチャネル体験の提供
この 10 年間で Amazon が小売業界を揺るがしたことで、顧客が店内で購入するか、オンラインで購入するかに関わらず、一貫した体験であることが求められるようになりました。包括的なオムニ チャネル体験を提供するには、小売業者は、顧客の店内およびオンライン ショッピングに関する情報を収集し、組み合わせる必要があります。
先進のワイヤレスを持つ小売業者は、顧客の購買行動を把握するための洗練されたシステム構築においても、アドバンテージを持つことができます。顧客が店舗の Wi-Fi ネットワークにログオンする際に、Facebook アカウントを使用するなどすれば身元が特定でき、さらに再訪問のリピーター顧客であれば、その時点からネットワークに統合された CRM との連携により、パーソナライズしたサービス提供も可能になります。
例えば、Web サイトで靴を購入して店内の衣料売り場にいる顧客のスマートフォンに対して、その靴に合ったファッションを提示することができます。さらに、異なるモバイル POS 端末からのネットワーク帯域幅に基づいて、どのカウンターが最も空いているか、あるいは混雑しているかを判定し、それに応じた人員調整が可能になるのです。
API を組み合わせたソリューションにより、ネットワーク上の顧客行動と、ロイヤルティ プログラム、あるいは CRM と統合する、新たな一歩を踏み出すことができます。オムニ チャネルで一貫したショッピング体験を提供するためのカスタム ソリューション構築が必要な小売業の IT 管理者には、無限の可能性があります。
Merakiが小売向けに最適な理由について詳しくは、こちらをご覧ください。