この記事は、エンタープライズ ネットワーキング担当シニア バイスプレジデント、プロダクト マネジメント Sachin Gupta によるブログ「5 Things To Know About the Catalyst 9000 Expansion」(2018/11/13)の抄訳です。
シスコは、Catalyst 9000 ファミリの 2 つの新しいメンバーを発表しました。Catalyst 9200 スイッチおよび Catalyst 9800 ワイヤレス コントローラは、特徴的な機能を多く備えています。これらの製品を皆様に提供すべく、シスコのいくつかのチームが連携をとり、数年にわたって作業をしてきました。
今回は製品の主な特徴についてご紹介します。
1. すべてに対応する 1 つの OS
Catalyst 9000 ラインを支える超高容量 Catalyst 9500 コア スイッチから、ブランチ オフィスおよび中規模企業向けの新しい Catalyst 9200 アクセス スイッチ、およびまったく新しい Catalyst 9800 ワイヤレス にコントローラに至るまで、それらすべては 1 つの OS で動いています。
2017 年に Catalyst 9000 に初めて搭載された IOS XE は、シスコの最新のコア OS です。モジュラ型で、プログラム可能であり、新しいインテントベース ネットワーキング コントローラである DNA Center の全機能をサポートします。シンプルな単一のユーザー インターフェイスだけで、最も遠いブランチやキャンパスから最も中心的なコア システムに至るまでの有線/ワイヤレス ネットワーク ファブリック全体で、自動化、ポリシーの設定、セキュリティの提供、およびアシュアランスを実現できるのです。
Catalyst 9000 の各デバイスは、インテントベース ネットワーキング向けにゼロから設計されています。Catalyst 9200 スイッチはアクセス用ですが、他の Catalyst 9000 ファミリからのワールドクラスのスイッチング機能(および ASIC アーキテクチャ)を利用します。
Catalyst 9800 は、15 年以上にわたり蓄積されたワイヤレス ネットワーキングに関してのシスコのすべての知識を駆使し、世界の最も安全でスケーラブルで復元力のあるオペレーティング システムを搭載しています。
2. ユーザ エクスペリエンスへの情熱
購入からインストールおよび管理に至るまで、Catalyst 9000 所有者のあらゆるエクスペリエンスを向上させました。
シスコの新しいサブスクリプションベースのモデルでは、シスコの成功とお客様の成功とを一体にしています。 シスコのチームは、変化し続けるビジネスの需要に付いていくために、絶えず機能を改善することに意欲的です。私たちは単に製品を販売すればよいと思っているわけではありません。シスコの新しい Catalyst 9000 製品は、ソフトウェアによって新しいイノベーションを継続的に提供するように構築されています。最初の Catalyst 9000 を出荷して以降、IoT 統合や内蔵ワイヤレス コントローラなど、かなりの新機能を追加してきました。
以前よりも高度なネットワーキング機能を、より簡単に利用できるようにもしています。すべての Catalyst 9000 製品は、新しい Catalyst 9200 ブランチ スイッチからクラウドベースの Catalyst 9800 ワイヤレス コントローラに至るまで、DNA Centerから管理できます。
現在のネットワークは十分に複雑です。私たちは、お客様が個々のインフラストラクチャ デバイスではなく、ネットワーク全体に集中することができるよう、製品を扱うエクスペリエンスを単純化することに真剣に取り組んでいます。
3. ソフトウェアの将来に備える
今日のネットワーキング イノベーションはソフトウェア開発のペースで行われています。我々の新しいデバイスもそうです。たとえば、ネットワークとユーザーを悪意のある攻撃者から安全に保護し、脅威の拡散を阻止するための主要なツールであるネットワークのマクロ/マイクロセグメンテーションは、Cisco DNA Center コントローラから直接制御される Catalyst 9000 ベースファブリック内のすべての製品で実行されます。さらに、ネットワークを可視化するソフトウェア機能「Assurance」により、ネットワークが意図したとおりに動作しているかを確認できます。また、Cisco TALOS 脅威インテリジェンスとの統合や高度な脅威分析により、暗号化されたトラフィックであっても脅威を検知できます。
DNA Center はAPI のライブラリをサポートしているため、シスコのパートナーとお客様はさらに多くのアプリケーションと使用例を、自動化されたネットワーク上で構築できます。シスコは ネットワーク オペレータがこれらのプログラム可能な機能で作業を行えるよう、コンテンツとツールを作成しています。
そして初めて、Catalyst 9000 の主要な機能の 1 つがソフトウェアで実現される予定です。 Catalyst 9800 ワイヤレス コントローラは、オンプレミスで稼働できる新しい高性能ハードウェアとしてだけでなく、一部の Catalyst 9000 スイッチ上やプライベート/パブリック クラウドにおいても実行できるソフトウェアとしても提供されます。
4. 常に稼働する
ネットワークは、単なるビジネス ツールではありません。ネットワークは電力と同様に不可欠なのです。シスコの製品は、すべてのユーザーに継続的で一貫性のあるフェールセーフ ネットワークを提供することを基本にしています。
Catalyst 9000 シリーズのほぼすべての製品はホット パッチをサポートしており、ユーザー アクセスに影響を与えずに重要な更新プログラムをインストールできます。Catalyst 9800 ワイヤレス コントローラはアクセス ポイントのローリング アップデートの順序を自動で計画するので、アップグレード中にユーザがワイヤレスを継続利用できるようにします。
シスコの Catalyst 9200、9300、および 9400 スイッチは PoE もサポートしているため、スイッチが再起動された場合でも、電力供給を維持します。スイッチ自体も、ポートフォリオ全体での冗長ファンや冗長電源装置といった高可用性をサポートします。
今後の更新により、エンタープライズクラスのさらに多くの高可用性機能を Catalyst 9000 ラインに取り入れていく予定です。
5. シスコのライフワーク
皆様に本当に知っていただきたいことは、これら Catalyst 9000 の新製品の背景にある歴史です。製品は 30 年を超えるネットワーク構築の経験に基づいています。シスコのエンジニアリング チームは、世界中で使用されているコア ネットワーキング プロトコルを実際に担当した設計者から構成されています。新たな挑戦に挑める環境と高い満足度により、シスコのエンジニアは業界平均よりも長く在職する傾向にあります。
彼らの挑戦とは、ネットワークを革新することです。 シスコでは新たな才能と、新たな方法でテクノロジの問題に対処できる新しい企業を絶えず探しています。そのため、ワイヤレス テクノロジ、SD-WAN、セキュリティ、およびアプリケーションレベル ネットワーキング ツールなどの分野で世界クラスの企業を買収してきました。
シスコは小売、医療、教育、ハイテク、政府、製造業、およびサービス プロバイダなどのすべての業種のお客様の身近な存在であり続け、各業界が直面する課題について確実に学び、イノベーションにより各企業のビジネス目標に基づくサービス提供を支援できるように努めてきました。
その結果、世界のネットワーク アクセス ポートの約半数が Catalyst 製品に接続しています。これらのネットワークの稼働状態を維持し、お客様の競争力や生産性を維持する責任について、シスコでは非常に重く受け止めています。
Catalyst 9000 ファミリはシスコの最新技術の結晶です。リシーズの最新製品については こちらをご覧ください。