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AI の指令:データセンターがかつて踏み込んだことがない場所に挑む

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Kaustubh Dasこの記事は、コンピューティング システム製品グループのストレージ担当ストラテジー&プロダクト開発バイス プレジデントである Kaustubh Das によるブログ「The AI Mandate: To Boldly Go Where No Data Center Has Gone Beforepopup_icon(2018/9/10)の抄訳です。

テクノロジーとしては、人工知能はまったく新しいものというわけではありません。数世紀とは言わないとしても、数十年にわたってそれはファンタジーや SF の作家のネタでした。実際の、実世界の開発という観点では、人工知能は 1956 年のダートマス大学popup_iconの技術会議で産声を上げ、一連のブームを経て、開発サイクルは爆発的に加速し、ワイヤード誌は 2010 年に正式に「革命」と宣言popup_iconするまでになりました。

今日、AI とその派生物である機械学習および深層学習は、シリコンバレーのアジェンダにおいてウォレットシェアとマインドシェアの両方で優勢です。ガートナーは 2018 年に AI の位置付けpopup_iconを、注目すべきトップ 10 の戦略的テクノロジーの 1 つとしました。PwC によると、AI はすでに企業幹部の半数以上に肯定的な影響を及ぼしており、その調査によるとpopup_icon AI ソリューションは企業の生産性を向上させてきたことが報告されています。

AI/ML の時代は、当然ながら、複数のビジネス要因と生産性要因によって実現されています。ただし、ただそれだけでなく、実際には AI/ML はコグニティブ時代という新しい IT 時代の基盤となっています。これはメインフレーム、クライアント/サーバ、およびモバイル クラウド アーキテクチャが特徴であったプログラマビリティの時代に置き換わります。プログラマビリティの時代は、人間のプログラマが特定のタスクを実行するようにマシンに命令するソフトウェアを苦労して作成することを特色としていました。コグニティブ時代の特徴としては、マシンが自分でプロブラミングしながら、データをフィードし、予測モデルを自動検出して微調整します。コアで実行されるとしてもエッジで実行されるとしても、これらのモデルはデータから多様なレベルの洞察を直感的に引き出すことができます。

アプリケーション開発、管理、および運用に与える影響は衝撃的です。つまりこれが、その新しいクラスのアプリ、データ、およびデバイスをサポートする、基盤となるデータセンターおよびマルチクラウド インフラストラクチャの意味するところです。IT 組織は、これらのトレンドとその関連の予期しない影響との歩調を合わせることに
苦労しています。Andreesen Horowitz 社のゼネラル パートナーである Peter Levine 氏は、それが IT にとって良いことでもあり、悪いことでもあることをエッジ コンピューティングのプレゼンテーションpopup_iconで説明しています。良いこととは、AI、ML、インテリジェント アプリ、データ分析などのトレンドは、ビジネスにおけるあらゆるものを IT の領域にするということです。しかしそれは悪いことでもあるのです。

アプリやデータが向かう先にインフラストラクチャも従う必要がある

実際のところ IT は未知の領域におり、断片化された、なじみのない、急速に進化する AI/ML ソフトウェア スタックを監督してサポートしようとしています。これらのスタックは、想定・未想定の両方の使用例をサポートする新しいアプリに活力を与えます。多くのアプリがあるということは、多くのデータがあることを意味します。データ収集、伝送、保管、管理という従来のアプローチは、AI のデータ量、速度、変動、局所性を実稼働規模で処理するようには設計されていません。

データセンターがデータを追いかけるために、IT はますます分散した状況で、加速したコンピューティングを適切な場所に向かって適切な規模で拡張する必要があります。つまり、データ自体はデータセンター(およびマルチクラウド インフラストラクチャ)にあり、データセンターのコアからエッジに至るまでの幅広い場所で、データ処理のニーズが増大しているのです。

約束されているのは、スマート マシンが自由かつ自律的に稼働し、収集された大量のデータを分析して抽出するデータセンターとエッジ環境の世界です。データセンターと、接続されたマルチクラウド環境はこのデータを消費し、深層学習モデルと機械学習モデルにフィードします。結果として、より優れた意思決定がモデル化され、新しいアプリとサービスが生み出され、それらはエンタープライズ エッジに戻されて展開されます。これで、好循環は完了です。

Cisco UCS:大規模な AI ワークロードに優れた能力を供給

この新たに出現した機会と関連する課題に対処するため、シスコは AI コンピューティングのリーダー企業である Nvidia 社と提携し、新しい加速されたコンピューティング プラットフォームを追加して UCS ポートフォリオを拡大しました。 この UCS プラットフォームの使用によるシスコの戦略は、お客様が AI/ML を簡単に使用できるようにして、洞察のための時間を短縮することです。このイノベーションは、エンタープライズ環境においてシームレスにオンプレミス データセンターに統合されるインフラストラクチャ上で、さらに簡単に強力な機械学習/深層学習ベースの分析を実行できるようにすることで、AI の民主化に貢献します。深層学習用の Cisco UCS C480 ML M5 によって、コンピューティングの選択オプションが広がり、AI/ML のライフサイクルの各段階(エッジ付近でのデータの収集および分析、データセンター コアでのデータの前処理と学習、AI 中心部でのリアルタイムの推論処理)それぞれに合った適切なサイズを選択できるようになりました。目標は、Cisco UCS と電源 AI の適応性、プログラマビリティ、管理性を、組織が任意のスケールおよび場所で活用できるようにすることです。 さらに、シスコの SaaS インフラストラクチャ管理製品である Cisco Intersight により、シスコのみが、AI ランドスケープ全体で一貫性のある統一運用のための、簡単なクラウドベース インフラストラクチャ管理を達成しています。

ここ数年間で、シスコは Cloudera、Hortonworks、その他の大手のデータ ソフトウェア パートナーと連携して、データ ソースを UCS ベースのデータ レイクに統合し、現代的なデータ分析技法によりデータから洞察を得られるようにお客様を支援しています。シスコはそれらパートナーと引き続き連携し、お客様が簡単に AI/ML 方式をその分析環境に組み込み、それらのデータ レイクを深層学習のインフラストラクチャに接続できるようにします。さらに、幅広いテクノロジーとアプリケーションを組み合わせて、さらに高速でより信頼性が高い予測可能な展開を実現できる、シスコ検証の AI/ML ソリューションにより、この複雑なエコシステムを分かりやすくしてリスクを軽減しようとしています。並行して、アプリとマルチクラウド コンピューティング モデルのコンテナ化への移行も徐々に進めています。その目標に向かって、シスコは TensorFlow と Kubernetes を統合する Google オープン ソース プロジェクト Kubeflowpopup_icon にコードで貢献しました。シスコはさらに Anaconda popup_iconと連携して、データ科学者が整ったプログラミング環境、監督された一連のライブラリとモデル、およびトレーニングと導入環境を確保できるようにしています。ただし、ソフトウェアだけでは十分ではありません。これまでの欠けている要素として、シスコが市場に持ち込もうとしているのは、当社の次世代UCS C480 ML インフラストラクチャ プラットフォーム上で検証されて最適化されたスタックです。

UCS C480 ML のポートフォリオへの追加により、コンバージド インフラストラクチャ ソリューションを機械学習インフラストラクチャに接続するための、Pure Storageや NetApp などの戦略的ストレージ パートナーとの新たな機会が生まれます。

デジタル ビジネスがその潜在能力を十分に発揮するには、アプリ、データ、インフラストラクチャの間に緊密な相乗効果がなければなりません。従来のドメインであるとしても、今日お話ししている AI/ML の優れた新世界であるとしても、これがそのエコシステム パートナーとコラボレーションするシスコが輝くところです。シスコが思い描いているとおりに、このスタック全体を適正にすることで、データセンター、マルチクラウド、エッジ インフラストラクチャはデジタル化の約束からデジタル化の現実へと前進します。

エコシステムは AI を中心として熱くなっており、私たちは今週の当社の発表と、お話ししているエコシステム パートナーとの共同作業を楽しみにしています。シスコ チームは、お客様やソリューション パートナーとともに AI の旅の速度を速めることをとてもわくわくしています。

詳細については、Cisco AI/ML コンピューティング ソリューション をご覧ください。

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