この記事は、コラボレーション グループのシニア プロダクト マネージャーである Olivier Proffit によるブログ「Webex Teams SDK for Android」(2018/8/16)の抄訳です。
シスコと Google のパートナーシップから数ヵ月で巻き起こったのは、大きな竜巻でした。開始してからまだ 1 年も経っていないにも関わらず、すでに、いくつかの最も大きな課題に対処する多くの方法をお客様のために生み出しています。私たちは、価値に重点を置きながら、柔軟性、シンプルさ、およびスケールを促進できるよう支援しています。
これらについて、ここで再確認してみましょう。Google の俊敏性と規模をシスコのネットワーキング、セキュリティ、および処理能力と組み合わせることで、私たちは Cisco Container Platform を構築し、また Cisco CloudCenter および AppDynamicsでの Kubernetes のサポートを導入しました。さらに、Kubernetes および Istio プラットフォームの拡大にも取り組んでいます。Google Cloud 向けのシスコ ハイブリッド プラットフォームにも注目が必要です。
そして、それだけではありません。ご存じでない方のためにお伝えしておくと、私たちはシスコのコラボレーション機能を Android アプリに追加できる開発者向けの方法を作成しました。
それが Webex Teams SDK for Android です。
概要
簡単に言えば、Webex Teams SDK for Android は、Webex Teams の堅牢なコラボレーション機能、つまりビデオや通話、1:1 やグループ メッセージングなどの機能に簡単にアクセスできるのです。その方法は、開発者が Webex Teams プラットフォームを利用すること。そうすることで、サードパーティとの統合に関する新しい世界を構築し、利点を得ることができます。オープン ソースであり、無料で使用できるため、さまざまなことを試せます。
すべての可能性を考えてみましょう。例えば、カスタマー サービスの担当者が自社のプラットフォームでクライアントにライブ サポートを提供するチャネルを必要としている場合や、患者のモニタリング アプリを使用している医者が、セキュアに医療情報を送信し、リアルタイムで最新情報を受信できる方法を必要としている場合です。どちらの場合でも、接続する必要のある人々とメッセージをやり取りする合理化された直感的なオプション、あるいは音声またはビデオ コールで接続するオプション、これらを作成する道を開いてくれるのが Android SDK です。
可能性を考えているだけではなく、これまでに Android SDK が実現しているものを見てみましょう。
具体例
ivii 社(KNAPP Group の一部)のリモート アシスタンス リーダーが説明する複合現実デバイスを見てみましょう。ヘッドホン、マイク、カメラ、および透明ディスプレイで構成される ivii のアシスト ヘッドセットを使用することで、フィールド エンジニアは別の場所にいるエキスパートに接続し、マシンのメンテナンスの問題に対処することができます。「私が見ているものをあなたも見ることができる」というエクスペリエンスは、今までにはなかったものです。
その方法は次のようになります。アドバイスを必要としているフィールド エンジニアがヘッドセットを起動することで、Webex Teams インターフェイスを通じてその通信の相手であるエキスパートが、エンジニアのいる保管倉庫で今何が起こっているかを聞いたり、見たりします。そして、そのエキスパートがトラブルシューティング プロセスをエンジニアにガイドする、ということになります。品質保証が必要な場合、エンジニアは作業のスナップショットを撮ることができ、必要なすべての手順が実行されたことを高度なソフトウェアによって判断することが可能です。
これまでの成果として、ivii は Android SDK を活用することで、出張のための時間を 90%、サポート チケットの対応完了までの時間を 40% 削減しています。それ以外にももちろん、自分たちを誇りに思えるという恩恵も享受しています。(ivii の映像はとても滑らかだと思いませんか?)
Android SDK の成功事例はそれだけではありません。この SDK のワンクリック アプローチのおかげで、ivii チームにとって Webex Teams を統合することはこれまでに例を見ないほど簡単でした。
CEO の Peter Stelzer 氏は次のようにまとめています。「私たちは、製品およびオープン API の開発をさらに進めていく信頼できるベンダーに任せたいと考えていました。オープン API によって、アプリケーションの機能を簡単に統合することができるのです」。
今後のステップ
これは Android SDK にとって、ほんの始まりにすぎません。次に予想されるのは一体何でしょうか。1 つは、現在、リアルタイムでチームメートが設計、描画できるホワイトボード機能が、その完成の最終段階に入っています。引き続きご注目ください。
そして最後に、すべての開発者に推奨したいのは、GitHub でシスコの Android SDK サンプル アプリをチェックすることです。そして、Android SDK で 構築を開始、または SDK とウィジェット オファー.のフル スイートの詳細を確認してください。皆様の開発成果を楽しみにしています。