この記事は、SD-WAN 製品担当のシニア ディレクターである Ramesh Prabagaran によるブログ「A New Type of WAN that Grows with Your Business」(2018/4/19)の抄訳です。
過去 5 年の間に、WAN(広域ネットワーク) はかつてない変革の波にもまれました。企業が顧客やパートナーと意思疎通する方法がテクノロジーによって変わり、ネットワークを利用する従業員の行動も変化していることが、既存の WAN アーキテクチャに影響しています。具体的には、次のようなさまざまな変革が WAN に同時に影響を及ぼしています。
- MPLS 主体の接続からハイブリッド WAN への転換
- 優れた可視性と分析を実現する、クラウド制御/クラウド マネージド WAN に対するルータ管理の進化
- 一元的な DMZ アーキテクチャから、オンプレミス、クラウド、コロケーション ハブ ベースを組み合わせたセキュリティへの移行
- クラウド エッジを再定義し、WAN 最適化ではなく Application Quality of Experience(QOE)を重視することで、ユーザ エクスペリエンスを優先する
- 専用のハードウェアから柔軟なネットワーク エンドポイントへ(物理または仮想、リッチなネットワーク サービスまたはライトなサービス、クラウドまたはオンプレミス)
その結果、根本的に異なる WAN アーキテクチャが実現し、接続性、セキュリティ、アプリケーション エクスペリエンス、クラウド アクセスが向上します。こうしたニーズに対応するために、シスコは 3 月に WAN 向けのインテントベース ネットワーキングを発表しました。
シスコの最終目標は、お客様が「ユーザ、デバイス、またはモノからあらゆるアプリケーションへのセキュアな接続を実現し、最良のエクスペリエンスを得る」ことができる WAN ソリューションを開発するという、シンプルなものです。
新しい WAN アーキテクチャ
この新しい WAN アーキテクチャは最終的な目標ではありますが、最も重要なのは、お客様がどのような過程を経てそれを実現するかです。シスコでは、お客様によっても、また業種によっても変化の速度が異なり、ビジネス上の制約も異なることを認識しています。それをふまえて、MPLS アーキテクチャに接続された従来型のブランチ CPE から、この新しい最終状態に移行するまでの、シンプルなプロセスを描いてみました。
シンプルなライセンス購入モデル
シスコは WAN ポートフォリオ向けに、Cisco DNA ベースの新しいソフトウェア サブスクリプション ライセンスを導入します。それが、エンタープライズ ルーティング ポートフォリオと Viptela ポートフォリオ(ISR 1000、ISR 4000、ASR 1000、vEdge、ENCS 5000)に対応する DNA Essentials、DNA Advantage、Cisco ONE Advantage です。
これらの新しい DNA サブスクリプションは、先に発表されたエンタープライズ ワイヤレスおよびスイッチング ポートフォリオ向けの DNA サブスクリプションと合わせて、シスコのエンタープライズ ネットワーキング ポートフォリオのための、統合されたシンプルなソフトウェア アプローチを形成しています。
この新しいサブスクリプション ベース モデルを開始するには、DNA ライセンス ティアを特定し、必要な帯域幅とライセンス期間、クラウドかオンプレミスかを選択し、さらにニーズに適合するエンドポイントを選択するだけであり、非常に簡単です。
ネットワークとセキュリティの要件の拡大、各サイトでのユーザとアプリケーションの増加に基づく帯域幅の増大、エンドポイント間で同じライセンスを移動できる柔軟性に基づき、オンプレミスからクラウド、またはその逆に管理を変更できることを含め、ライセンス ティアはビジネス ニーズの拡大に対応する構造になっており、DNA Essentials から DNA Advantage、Cisco ONE Advantage に移行できます。
ここで主に意図していることは、シンプルなサブスクリプションを通じて継続的なイノベーションを提供し、インテントベースの WAN ネットワーキングに向けたプロセスを容易にすることです。それらすべてが、シンプルなライセンス体系によって実現されます。
ルーティングに関する新しい DNA サブスクリプションの詳細については、cisco.com/go/dnawan を参照してください。