この記事は、サービス プロバイダー担当ディレクターであり、ソート リーダシップでもある Thomas Barnett, Jr. によるブログ「2017 VNI Complete Forecast Blog: Blog: Analyze, Strategize, Digitize」(2017/6/8)の抄訳です。
グローバル サービス プロバイダーが注目(および対応)すべき
インターネットの 3 つのトレンド
コンシューマやビジネス ユーザによるグローバル IP ネットワークへの依存度は、かつてないほど高まっています。ネットワークが正常に動作しているときは接続されていることを当たり前と思いがちですが、ネットワークに障害が起きたり速度が低下したりすると、程度の差はあれ、不便や障害が生じます。グローバル サービス プロバイダーは、サブスクライバの要求に応えるため、固定インフラストラクチャとモバイル インフラストラクチャのモニタリング、管理、イノベーションを継続的に行っています。シスコが毎年発行している Visual Networking Index(VNI)による詳細予測では、10 年超にわたってインターネット トラフィックおよびデジタルのトレンドの分析に焦点を当ててきました。このブログでは、ほとんどのサービス プロバイダーの「ウォッチ リスト」に含めるべきネットワーキングとインターネットの 3 つのトレンドをご紹介します。
影響:ヒト、プロセス、データ、モノが相互につながり、インターネットにもつながる Internet of Things(IoT)は、確実に浸透しています。世界の M2M 接続数は、2016 年の 58 億から 2021 年には 2.4 倍の 137 億に増加する見込みです。2021 年には、世界の M2M 接続数が人口 1 人あたり 1.75 になると予測されています。
推奨される対応:IoT を導入するには、IPv4 環境から IPv6 環境への移行が不可欠です。サービス プロバイダーには、IPv6 戦略を持ち、新しいデバイス機能を実現し、IPv6 対応コンテンツを活性化することが求められます。IPv6 アドレッシング方式では、(IPv4 と比較して)セキュリティ機能も強化されます。これも、IoT におけるデータ整合性と成功のためには不可欠です。
影響:モバイル データ トラフィックが急速に増加していることは、広い範囲で認知され報告されるようになっています。モバイル重視の傾向は固定ネットワークの領域にも見られるようになり、ポータブル デバイスまたはモバイル デバイスからのトラフィックの割合は今後も増加します。
推奨される対応:モバイル キャリア(およびその他の通信事業者)にとって、5 G への移行計画はきわめて重要です。Wi-Fi の観点から言うと、キャリアは、未認可の新たなスペクトル標準である 802.11ax の承認に目を向ける必要があります。このようなワイヤレス アクセス イノベーションは、本質的に、高度な IoT 接続だけでなく個人の通信デバイスもサポートします。
影響:サービス プロバイダーが自社のインフラストラクチャの維持とイノベーションに懸命に取り組む一方で、サイバー犯罪者も、プライベート ネットワークに侵入し個人データや専有データを侵害しようと必死に取り組んでいます。1.2 Gpbs 以上の分散型サービス妨害(DDoS)の攻撃を受けると、どのような組織であれ、完全にオフラインになるほどのダメージを被る可能性があります。
推奨される対応:長期的な持続性および収益性の鍵となるのは、包括的なセキュリティ戦略です。さまざまなレベルの保護(ハードウェアおよびソフトウェア)によりネットワーク侵害を防止してプライベートな記録とデータを保護する必要があります。
VNI 予測リソース
- Cisco VNI による詳細予測のホームページ
- Cisco VNI による詳細予測の Web キャストへの登録(AMER/EMEAR [英語] または APJC [英語])
- VNI による詳細予測の更新情報インフォグラフィック を確認する
- VNI による詳細予測のホワイト ペーパーを読む
- ゼタバイト時代のトレンドと分析に関するホワイト ペーパーを読む
- VNI Complete Forecast Highlights ツール [英語] を起動する
- Cisco VNI についてよく寄せられる質問(FAQ)を読む