シスコインベストメント、日本で本格的に始動
シスコシステムズ合同会社は、11月14日、東京港区の東京ミッドタウン カンファレンスにおいてCisco Investments(シスコ インベストメント)の紹介を行うビジネス交流会を主催し、米国シスコのコーポレート ベンチャー キャピタルであるシスコ インベストメントが日本で本格的に業務を開始することを発表しました。
シスコ インベストメントは、全世界で約 50名の担当者で構成されており、シスコの事業戦略に沿った投資・買収活動を行っています。本交流会の開催は、この 7月に日本初の専任担当者が就任したことを受けたものです。
まず、当該専任担当者であるコーポレート ディベロップメント シニアマネージャー 矢島 英明がシスコ インベストメントの事業内容を紹介しました。 |
さらに、IoE イノベーション センターのシニアマネージャー今井 俊宏が、日本企業として初めてシスコのグローバル ポートフォリオ投資の対象となった smart-FOA との協力体制について、次のように説明しました。 |
その後、矢島がモデレーターを務め、日本におけるコーポレート インベストメント(企業投資)についてインテル キャピタル、JAFCO、NTT データ、富士通総研の代表者によるパネルディスカッションが行われました。この中で、インテル キャピタルジャパン インベストメント ディレクターの浅田 賢氏は、「インテル キャピタルの役目はもちろん、インテルの事業をグローバルに加速させることにあります。 日本の投資担当者としては、ロボットなど日本が卓越した技術を持つ分野に焦点を当てていきたいと考えています」と述べています。 |
株式会社ジャフコ 投資部 投資二グループ リーダー小沼 晴義氏は、「一般的に、スタートアップ企業にとって CVC からの投資の効果にはプラスとマイナスの両面があります。しかし、当社とシスコが共同投資を行う smart-FOA のケースでは、シスコが事業面での連携に取り組む上に、製品についても共同開発を進めようとしている点が非常に高く評価できます」と述べています。 |
株式会社NTTデータ パブリック&フィナンシャル事業推進部オープンイノベーション事業創発室長 残間光太朗氏は、「NTT データでは今年から、ベンチャー企業×NTT データ×お客様(政府機関・金融機関・大企業)の Win-Win-Win を実現するオープン イノベーション ビジネスの創発と加速化を推進しています。そのため月 1回のベンチャー企業とのオープン イノベーション フォーラム「豊洲の港から」と、オープン イノベーション ビジネス コンテスト“さあ、ともに世界を変えよう”も立ち上げました。私個人としては、才能溢れるベンチャー企業の皆さんと協力し、社会インフラ×ベンチャースピリッツで、世界を変えたいと熱望しています」と語りました。 |
株式会社富士通総研 経済研究所 主任研究員、湯川 抗氏は、「米国では過去数十年に渡って、CVC が活発な投資活動を行ってきましたが、日本では最近までそれほど活発ではありませんでした。その一番の理由は、ベンチャー投資に対する日本の大企業の消極的な姿勢にあったと考えます。徐々に風向きに変化が見られるようになっており、この傾向が続くことを願っています」と述べています。 |
その後行われたパーティでは、出席者の間で国内のスタートアップ企業コミュニティの将来展望について熱心な議論が交わされ、交流会は盛会のうちに終了しました。
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