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IoE の世界の実現に向けて ― 事業生態系(エコシステム)とシスコのコンサルティング サービス


2013年7月22日


「IoEでつながる未来 ! キャンペーン」で募集した皆様のアイディアのように、IoE でつながる世界はさまざまなうれしいことを実現してくれます。しかしこの世界は、未来のものではなく、現実の世界です。今、まさに、この世界の実現にさまざまな方々が取り組んでいます。

IoE を実現するための取り組み

「IoE でつながる世界」の実現のために重要なのが、IoE の事業生態系(エコシステム)です。これまでの仕組みでは想定していなかった領域、モノ、コト、場所をつなぐことになるため、末端から末端まで(エンド 2 エンド、E2E)を網羅した新しい仕組み、アーキテクチャを設計、構築、運用する必要があります。このアーキテクチャを実現するのが、さまざまな分野の企業、組織、人々から構成される事業生態系(エコシステム)です。

IoE の事業生態系(エコシステム)

IoE の事業生態系(エコシステム)
IoE の世界では、クラウド サービス、ネットワーク、インフラ、ソフトウェア、端末といった構成要素が、複数の企業による事業生態系(エコシステム)によって提供されます。

IoE を実現させるためには、クラウド サービス、ネットワーク、インフラ、ソフトウェア、端末から構成されるアーキテクチャが必要になります。従来の世界では、すべての構成要素を自社で提供するモデルでした。IoE の世界のアーキテクチャは、異なる複数の企業、組織、人々が双方にメリットがある関係を結び、ともに成長していく事業生態系(エコシステム)モデルとなります。

たとえば、つながるクルマ、スマート ビークルのアーキテクチャは下図のような構成になるでしょう。

スマート ビークル アーキテクチャ

シスコができること

これまで見てきましたように、IoE でつながる世界を実現するための挑戦はすでに進んでいます。

シスコでは、さまざまな業界のリーディング企業と、ウィンウィンの協業、IoE の事業生態系(エコシステム)を組んで、この世界の実現に取り組んでいます。

IoE 実現のために先ず取り組むべきことが、IoE の構想策定です。シスコでは、以下のフェーズにもとづき、IoE の構想策定・導入コンサルティング サービスを提供しています。

  • 事業・技術トレンド分析・診断、競争戦略オプション選択
  • 事業・技術アーキテクチャ構想策定、システムロックイン戦略構築
  • 事業・技術構築支援
  • 運用保守

IoE、ネットワークを前提とした世界では、これまでの競争戦略は機能しません。マイケル・ポーターの競争戦略、コスト優位性、製品差別化、ニッチ市場トップシェアは、IoE 以前の世界での競争戦略としては有効でした。

競争戦略オプション

競争戦略オプション
IoE、ネットワークを前提とした世界では、顧客トータル ソリューション、およびアーキテクチャ全体の差別化を図るシステムロックイン戦略が有効です。

IoE、ネットワークを前提とした世界では、アーノルド・ハックスが提唱しているような顧客にとっての「ワンストップ ショッピング」を実現する顧客トータルソリューション戦略か、アーキテクチャ全体の差別化を図るシステムロックイン戦略が有効であることが明らかになっています。

顧客トータル ソリューション戦略は、顧客のコスト削減・利益最大化、顧客内シェア最大化あるいは協調戦略を目的にします。クラウド コンピューティングによるマネージド サービスなどがこれにあたります。

システム ロックイン戦略は、アーキテクチャの差別化、エコシステムのプレイヤーのシェア最大化、市場支配を目的にします。シスコは、これまで、このシステム ロックイン戦略を実践し、大きな成果を上げてきています。これらの経験と見識を活かして、皆様と IoE の世界の実現のため、コンサルティング サービスを提供しております。

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