Cisco Japan Blog
Share

技術力がメキメキつく!職種別対談シリーズ Part.3 -「TACエンジニア」編 -【2021年入社新卒ブログリレー Vol.15】


2021年10月14日


こんにちは! 2021 年入社新卒の髙木美沙です。
前回、前々回に続き「職種別対談シリーズ」の Part. 3 です。
コンテンツはこちら!

  1. 自己紹介
  2. 学生時代のバックグラウンド
  3. TAC  エンジニアの仕事内容
  4. 配属後の OJT 内容
  5. 就活生へのメッセージ

なお、私たちの職種名は CSE や TCE など様々な呼び方がありますが、ここでは *TAC エンジニアで統一します。
(*TAC……Technical Assistance Center)

それでは見ていきましょう!

 

1. 自己紹介

Yさん
配属  :DataCenter – Nexus チーム
入社理由:ネットワーク技術に興味。家族の仕事の都合でアメリカで暮らした経験を活かそうと、英語を使う会社を選んだ。シスコは服装が自由なのがいい。面接を担当してくれたシスコ社員と波長が合い、社内の他の社員もいい人だろうと思った。
趣味  :ゲーム、映画、美術館、グルメ、アニメ、漫画

 

Sさん
配属  :IOS-XR チーム(主に *SP 向けルータを扱う部署)
入社理由:Great Place to Work 1 位だし、自由に働けそうだと思った。
趣味  :音楽(弾くのも聴くのも)、ゲーム、アニメ
(*SP…… Service Provider。通信事業者のこと)

 

 

髙木
配属  :Enterprise – Wireless チーム
入社理由:シスコが LGBTQ フレンドリー企業で、自分が当事者だから。GIGA スクール構想を推進するシスコに興味。
趣味  :映画、美術館、ゲーム動画視聴、漫画、アニメ

 

 

2. 学生時代のバックグラウンド

髙木  みんなは大学でどんなことを学んできたの? それが業務でどう活かせてる?

Yさん 私は文理融合な情報系の学部卒で、プログラミングとかメディア学とか勉強してきた。プログラミングは楽しかったけども、仕事にするのは違うかなって感じてたな。
研究室では、機械学習を用いたうつ病患者の録音音声解析をやったよ。学んだ技術は Linux、Java、あと Python を少々。
大学でとった基本情報技術者の資格と、IP アドレスとかネットワークの基本知識は入社後も使えてる。こういう知識のおかげで、なんとなくコードが読めるようになったのが良い!

Sさん 僕は情報系の学部から情報系の大学院に進んだ。グラフ理論っぽい感じの研究をして、グラフ上を効率的に移動するためにはどんな方式がよいかということを考えてた。実は学部生のとき留年してしまったけど、研究室入ってからは 3 年間心を入れ替えて研究を頑張った。
大学では主にプログラミング、Python、Linux を学んだ。特に Linux については、研究室が「Windows を使わないように!」みたいな感じだったので(笑)。研究室メンバー間で自分が書いたコードの見せ合いとかしてた。
そのときのコーディングの知識は業務で活かせてる。でも一番役に立ってるのは、研究を通して身につけた論理的思考かな。先生からはよく「目的を意識しろ」とか「主語をちゃんと書け」とか言われた。こういうのは、SR 業務の相手に聞かれてることにちゃんと答えるってことにもつながってると思う。研究室の先生が言ってたことは大事だったんだなって。

髙木  私は物理学科から専攻を変えて原子核工学の修士に進学した。そこでは核融合エネルギーの研究をしてたよ。
一応理系だけど、情報系の学問には触れてない。だから大学での勉強は業務と直接関係ない。
業務に関わる知識は、会社から提供される CCNA や DevNet などのトレーニング、OJT でのメンターの指導、社内ドキュメントから吸収中!

 

 

3. TACエンジニアの仕事内容

髙木  SR(Service Request)、つまり製品についての問い合わせに回答を送る業務が全体の 8-9 割だね。
Yさん 私もう SR とってるよ。内容は「OS のバージョンをダウングレードしたい」とか「ping が通らない」とか。SR で一番多いのは Link down していて ping が通らないことらしい。
髙木  どうやって解決策にたどり着くの?
Yさん 社内ツールで過去事例を調べたり、*コンフィギュレーション ガイドを読んだり。そこから目的の情報をピックアップするのが大変。
(*コンフィギュレーション ガイド……シスコ製品の設定コマンドなどが書かれたドキュメント。例:Cisco Nexus 3548 スイッチ NX-OS 基本コンフィギュレーション ガイド リリース 5.0(3)A1(1) – コマンドライン インターフェイスの概要 [Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチ] – Cisco)

髙木  Sさんは?
Sさん 簡単な SR をとってる。問い合わせ内容は「再起動を繰り返す」「インターフェイス上がりません」とか。Yさんみたいに、既知不具合がないか社内ツールで調べまくってる。あとは、メンターに聞くとかね。
髙木  大学の知識が活かせてるというより、CCNA の知識を使ってる感じ?
Sさん 大学の知識も活かせてるし、CCNA、CCNP の知識も役立ってるよ。
髙木  CCNA で勉強した知識は SR にどう使ってる?
Sさん OSPF、BGP とかの TCP/IP のルーティングプロトコルに関する SR も来る。NA、NP をやったおかげで質問内容をある程度理解できる。
髙木  私はそもそもルータに設定した情報を表示させる show コマンドを知らなかった。だから初歩的な知識のある NA はすごく勉強になった。でも、実際の SR では社内ツールしか勝たんって感じ(笑)。

髙木「社内ツールしか勝たん」

髙木「社内ツールしか勝たん」

Yさん あ、でも私はシスコ コミュニティはけっこう使ってるよ。外部にも公開されてるし、顧客に記事のリンクを提供できるのがいいよね。社内ツールは内部リソースだからリンク送れない。
髙木  シスコ コミュニティ使ったことなかったな。今度使ってみよう。
Yさん うちのチームで扱う Nexus 製品は NA、NP には出てこない知識が必要なんだよね。コンフィギュレーション ガイドとかシスコ コミュニティみたいなドキュメントから学ぶことが多いかな。

髙木  シスコ コミュニティってどんなこと書いてあるの?
Yさん Nexus で OSPF を張る方法、OS をバージョンアップする方法とか、製品の機能の使い方とか。イラストつきで説明されてて、個人的に読みやすいと思う。コンフィギュレーション ガイドは情報量が多くて読むのが大変だけど、コミュニティの記事では強調して書いてくれているからわかりやすい。
髙木  ということは、我々もそういうわかりやすさを求められているんだよね。
Yさん そうだね(笑)。頑張らないと。

 

 

4. 配属後の OJT 内容

髙木  配属から今までやってきたことは?
Sさん XR がインストールされてるルータのトレーニング資料を読んで勉強してる。IOS-XR は NA、NP で扱っていた IOS-XE とぜんぜん違うんだ。あとは、先月から SR やってる。SR しながら勉強してる。覚えることが多すぎる(笑)。やりながら勉強して覚えて、みたいな。
髙木  そうするとけっこう忙しい? カレンダー見たら一日中予定入ってたよ。
Sさん 不定期で一日中トレーニングがあったりする。毎週定期的に開催されているものもある。SP の *Technical Leader が教えてくれるトレーニングに参加してる。
(*Technical Leader……特に技術力の高いエンジニアの肩書)

Yさん 私のところでは毎日 9:30-10:30 でミーティングがあって、メンターがパワーポイントを見せながら知識の解説してくれる。そのあとバーチャル機器を使って実演でも見せてくれる。ミーティングは配属から日が浅い人たちで参加してて、たまにマネージャーが様子を見に来る。流れとしては、たとえば *vPC について解説したら vPC を使ってネットワーク構築する課題が出る。わからないところをチームチャットで聞いて課題に取り組んで、もし数日後に vPC のSR ケースが来たらそのケースにアサインされて実践、って感じ。
(*vPC……仮想ポート チャネル。参考:Cisco Nexus vPCとは – Cisco Community)

髙木  私は SR まだとってない。今は SR をとるための準備をしてる。SR 対応に使う *AP や *WLC とクライアント PC とを *VLAN で通信できるように設定してるところ。簡単だと思ってたけど、やってみるとトラブルが多くて1か月くらいかかってる。うまくいかない原因を特定するのが難しくて、メンターに助けを求めてる。
(*AP……アクセス ポイント
*WLC……ワイヤレス LAN コントローラ
*VLAN……仮想 LAN)

 

 

5. 就活生へのメッセージ

髙木  この 3 人が TAC 同期のメンバーで、唯一自分だけ情報系出身じゃない。ディスアドバンテージかなと思ってたけど、勉強することで乗り越えられそう。トレーニングやドキュメントなどの社内リソースを貪欲に使っていく! 業務を通してトレーニングで得た知識の点と点が線に、線と線が面になっていくような感覚がある。技術力をつけたいなら TAC は最適。

Sさん 髙木さんが言う通りだと思う。自分は情報系に触れた経験がある側だけど、それはあんまり大事じゃないと思う。シスコ製品に触れたのは入社してからだったし、「経験ないから大丈夫かな……」という心配はいらないと思う。それよりも、扱いきれないほどの社内リソースがあるから、ドキュメントの探し方のほうが大事なスキル。

Yさん TAC の採用情報を見たとき、お客様の問い合わせの最後の砦という文言があり、ネットワークをガチで研究してた院卒向けだと思っていて、自分が受かると思ってなかった(笑)。学生時代の専攻は関係なくて、チームの先輩には法学部の人もいる。二人が言うように、入社時は技術力はそんなに求められていないと思う。勉強する意欲が大事。興味があることは自分から勉強するもの。興味があれば、ぜひ ES を出すところから挑戦してみてほしい。

髙木、吉利、阪口が TAC で待ってるよ!

3人が TAC で待ってるよ!

 

☆次回は「職種別対談シリーズ」Part. 4 です! 新卒 SCE メンバーの対談をお送りします! お楽しみに!

 

Tags:
コメントを書く