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Cisco 5GC Solution – シスコ 5G ショーケースで実施可能なデモ


2020年12月24日


最新の 5G ショーケースでのデモについては、
こちらのブログをご覧ください。
Cisco 5GC Solution – シスコ 5G ショーケースで実施可能なデモ

 

本記事では、5G コア (5GC) ドメインで使用されるシスコ製品の概要と 5G ショーケースで公開しているデモを紹介します。

はじめに

5G 時代には、低遅延や多数接続を活かした新しいビジネスが創出されることが期待されており、その基盤となる サービス提供の多様化、高度化、迅速化に対応する必要があります。そうしたニーズに応えるためには無線アクセスの進化だけでなく、サービス提供の柔軟性に関わるパケットコアのアーキテクチャにも斬新な進化が求められます。

シスコの 5GC が動作するコンテナ基盤プラットフォームは、すべての NF (ネットワークファンクション) に共通して使えるクラウドネイティブなアーキテクチャを採用することで、アプリケーションのライフサイクル管理の自動化や統合運用監視を実現でき、シンプルで効率的なサービス展開と運用を実現できます。また、プライベートクラウド、パブリッククラウドへの展開が可能で、さまざまなビジネスユースケースに適用できます。多種多様な要件に対応したネットワークを柔軟かつ高速に提供できる特性を備え、お客さまの迅速な新規サービス導入や B2X ビジネスモデルの創造を促進できるプラットフォームを目指して開発されています。

​シスコの 5GC の主なポートフォリオ

シスコの 5GC の主なポートフォリオは、SMI (Subscriber Microservices Infrastructure) という製品名のコンテナ基盤と、この上で動作するコントロールプレーン系の NF、これに加えて仮想マシン上で動作するユーザプレーン(データプレーン)系の NF で構成されています。これらの NF はハイパフォーマンスで高度に冗長化されたキャリアグレードに対応しており、SMI と合わせて T-Mobile US 様の商用網で稼働中です (ご参考:T-Mobile様プレスリリースpopup_icon)。

コンテナ基盤である SMI の構成要素は、Kubernetes をはじめ、Calico、Helm、Istio、Prometheus など、さまざまな OSS (Open Source Software) を含んでいます。さらに、Kubernetes のクラスタ管理を容易にするクラスタマネージャ、NF の統一的な設定管理を可能にする Ops-Center などを独自開発しています。

Cisco 5GC 構成要素

 

シスコでは 5GC NF 群から生成される管理情報の分析・可視化をする製品やソリューションが複数あります。5G ショーケースでは、シスコ CX (カスタマーエクスペリエンス) が提供するインテグレーションサービスの 1 つである Matrix を使っています。Matrix は一例として楽天モバイル様の管理システムの一部として稼働中(関連記事)で、5GC に限らず、5G ネットワークの複数のドメインに渡り、マルチベンダネットワーク環境を一元管理できるシステムコンポーネントです。

5G ショーケースでご覧いただけるデモ

シスコ東京オフィスに設置された 5G ショーケースでは、ここで紹介した製品群のポイントを 4 つのデモにまとめています。

  • コンテナ基盤の自動配備
    SMIに含まれるクラスタマネージャは、コンテナ基盤の自動配備機能を具備しています。本デモでは、これを用いて簡易にコンテナ基盤の配備が実現できることをご紹介します。
  • Ops-Center による NF の自動配備~1コール
    Cisco 5GC NF が採用している Ops-Center により、運用保守者は複雑なHelm Chart/Yaml ファイル群を直接修正することなく、従来のネットワーク機器を設定する感覚で 5GC NF の設定や自動配備を可能にします。本デモでは、これを用いて NF を設定して自動配備する様子をご紹介します。
  • コンテナ障害復旧
    Cisco 5GC NF は、クラウドネイティブなアーキテクチャを採用することで耐障害性を実現しています。本デモでは、各 NF 内のコンテナで障害が発生した場合でも通信サービスを継続できることをご紹介します。
  • Matrixによる運用監視
    5G フルスタックの監視データ収集およびそれらの分析による効率的な運用手法の一例として、5GC NF の統計情報、仮想化レイヤ、物理サーバとネットワークレイヤ(NCS 5000 シリーズルータ)の状態監視までの幅広いレイヤをカバーし、ドメインの監視・統計情報を閲覧可能であることをご紹介します。また、一元的に集積されたデータを機械学習させることで、動的な異常検知・アラーム通知が可能であることをご覧いただきます。

 

デモのラインナップは今後さらに拡充予定です。ぜひ 5G ショーケースにお越しいただき、みなさまと議論できることを楽しみにしています。

 

シスコ 5G ショーケースの詳細はこちら:
www.cisco.com/jp/go/5gsc

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