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2020年度インターンシップインタビュー:CML を用いたオンライン研修基盤の開発

シスコ ジャパン サービスプロバイダー SE 部門では、2020年7月1日から9月30日までの 3か月間、2名のインターン学生を受け入れ、第一線で働く現場 SE とともに、シスコの最新製品・技術を用いたソリューションの開発に取り組んで頂きました。今回の記事では、インターンに参加した深川 祐太さんが取り組んだソリューションについて詳しく紹介していただきました。

なお、シスコのインターンシップ プログラムや会社・社員に対して抱いた感想については、ラウンドテーブルに掲載していますので、合わせてご覧いただければと思います。

(聞き手:鎌田 徹平)

鎌田:今回のインターンで取り組んだ内容について教えてください。

深川:成果発表のタイトルは 「COVID-19 下におけるオンラインネットワーク研修基盤の開発」でした。
私は大学におきましてもネットワークに関する授業のアシスタントを行っているのですが、COVID-19 によりオンラインでの授業を開催するようになり、実機を用いたハンズオンを行うことが困難になったことから、オンラインでの研修基盤が必要ではないかと考えました。
そこで、受講生がアクセスするポータル画面として CML Education Portal を作成し、シスコが提供する仮想ラボシミュレータである Cisco Modeling Labs (CML) を用いた仮想研修基盤と、テスト自動化フレームワークである pyATS を使った自動採点を組み合わせてオンライン研修基盤を作成しました。

CML Education Portal 全体像

CML Education Portal 進捗管理用 Dashboard

CML Education Portal コース開始画面、[Start] を押して開始して終了後 [Submit] を押すと採点

鎌田:新しく工夫した点はどのような点ですか?

深川:一般的なラボ演習環境は模範解答が一意に決まっているものが多いと思いますが、手順通りに触るだけだと実際に考える力が身につかないのではないかと考えていました。 そこで、CML Education Portal では回答は一意に決めずに、例えば疎通が取れていれば良しとするなど回答方法にも工夫をしています。 これは、テスト自動化フレームワークである pyATS によって柔軟にテスト内容を定義できるために、設定後の状態が回答と完全に一致していなくても Pass/Fail の判定が可能であることで実現できたものだと言えます。
また、CML Educaiton Portal ではシナリオを学生やチューター自身で追加することができます。今回は pyATS の blitz と呼ばれる機能を使ってテストを記述しているのですが、YAML でテスト手順を記述することができるため、プログラミング知識がなくても随時シナリオを更新していくことも可能になっています。

鎌田:成果は、大学や企業でどのように活用できるでしょうか?

深川:冒頭でも述べましたが、私は大学におきましてもネットワークに関する授業のアシスタントを行っているのですが、COVID-19 によりオンラインで授業を開催するようになったため、オンラインでの研修基盤として活用していくことができると考えています。
現在、インターンシップで開発したものを大学の環境で再現する作業を実施しています。同時に、演習シナリオを追加し、授業用の資料作成も行なっています。本番運用に向け、今後は、トライアル期間を設け、デバッグを行う予定です。

鎌田:今回の成果に加えて、時間があれば、どういった内容を盛り込みたかったですか?

深川:今回はフレームワークを作っただけなので、今後授業で活用していくにあたってシナリオの作り込みが必要だと考えています。
また、今回は時間の関係上 CLI ベースで作っていますが、Cisco DevNetアイデアソン&ハッカソン2020 に参加させて頂いた際に利用した DNA Center などの SDN 製品もシスコにはありますので、演習トポロジの管理などにそれらのソリューションを組み合わせてみたかったです。

鎌田:苦労した点について教えて下さい。

深川:PortalについてはCisco製品がなかったため、OSSを利用して作成したので大変でした。
CML や pyATS も初めて触るものだったので最初は使い方がわかりませんでしたが、CML2 は API がかなり充実していたので助かりました。
また、pyATS についても実際に開発されている社員の方から手厚いサポートをいただくことができたので、なんとかインターン期間中に成果物を出すことができました。

鎌田:最後にインターンを終えて感想をお願いします 。

深川:シスコの第一線の社員の方々と共に、今までに経験したことのないプロジェクトの進め方で成果物を出すという経験ができ、非常に学びの多い 3か月でした。ありがとうございました。

インターン学生のご紹介

深川 祐太さん

慶應義塾大学大学院M1。村井純研究室所属。Cisco DevNetアイデアソン&ハッカソン2020 東京優勝。Interop STM(Shownet Team Member)として活動。CCNA Cyber Ops Instructor取得。研究テーマは、「NVMe-oF」。

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鎌田 徹平

鎌田徹平

システムズアーキテクト

2009年にシスコシステムズ合同会社入社。

サービスプロバイダー向けのシステムズアーキテクトとして、通信キャリア様向けにインターネットピアリング、モバイルネットワーク、L2/L3VPN、Optical ネットワークと幅広く提案活動に従事。

本職以外に2016年からはInterop Tokyo ShowNet NOCチームメンバとして先進技術を用いた大規模ネットワークの構築にも貢献。