テレワークをチームで成功させるための3つのヒント

この記事は、International Audience Marketingの Esther Vogelfanger によるブログ「Three Tips to Set up Remote Work Teams for Success(2020/6/22)の一部抄訳です

 

〜グローバル エンタープライズ カスタマー サポート センターで得た教訓から〜

自分のチームやコンタクトセンター、あるいはお客様をリモートで管理している – 今ではテレワークは当たり前のようになりましたが、膨大な数のテレワーカーが自宅で業務をするために、世界中の多くの IT チームは夜を徹してネットワークを展開し、実装、稼働させています。Meraki は、2020年3 月からテレワーク体制に移っており、カスタマー サポートも含めてリモート体制です。つまり、Meraki のテクニカル カスタマー サービスは260万を超えるアクティブなネットワークに対し、24 時間、休みなく3 ヵ月以上続けており、社員全員が自宅からカスタマー サポートしているのです。EMEA サポート センターの Ben Cho は、リモートで行う コンタクト センターの管理方法を熟知しており、この何週間か、世界中にいる多くのIT チームと話をしてきました。その Ben が、自分の経験から得た教訓についてブログを書いています。

Meraki が 「2020 年 3 月からチーム全体をテレワークに移行する」という計画を発表した時、Ben はその 3 ヵ月後もなお自分のチームがオフィスに戻れなくなるとは、思っていませんでした。Ben は、Meraki のロンドン オフィスで、75 人のサポート エンジニアを抱えるチーム責任者です。サポート エンジニアは全世界で 450 人に及び、サンフランシスコ、ロンドン、シドニー、上海、東京で 24時間365日 Meraki のカスタマー サポートを行っています。さまざまなサポート部門が、電話とメールで顧客に対応します。

それを支えているのが、オペレーション、社内ソフトウェア チーム、および製品スペシャリストのネットワークで、それぞれがエンジニアリングと緊密に連携をとっています。普段から、顧客の問い合わせはメンテナンスからプロジェクトの配備まで多岐にわたり、また、トラブルシューティングの依頼もMeraki 全製品のラインナップにわたり途絶えません。

そんな「普段」の IT の世界が、今年に入ってから何週間かが過ぎた頃、たった数日でこの「普段」が一変してしまいました。世界中の企業が現場レベルの営業やサービスを停止し、どうしても必要な一部を除いて、社員をテレワークに移行させたのです。

Ben のチームでも、Meraki のテレワーク ソリューションである Meraki Z3 や、セキュリティ関係の問い合わせで、サポートの問い合わせが 200%~300% に増えました。テレワークのソリューションを大きな規模で使った経験がない企業もあり、セキュアなネットワークを設定するのも初めてという組織もありました。そもそも、このような事態を想定していなかった場合がほとんどで、多くの企業に VPN についてや、クライアント VPN の設定についてトレーニングが必要でした。

「”普段” VPN あるいはクライアント VPN の接続を使っていない企業もあり、多くの企業はこのような状況下に備えていませんでした。そのため、Meraki ではVPN の設定について多くの問い合わせを受けています。」と Ben はコメントしています。

 

同時に、ネットワークの規模にかかわらず、セキュリティ設定に関する疑問が各社の重大トピックスになりました。
Meraki クラウド ソリューションの場合、リモート管理を初めから想定して設計されているので、ほとんどのケースでは、あまり時間をかけずに解決が可能です。

では、自宅からカスタマー サービスを提供するなかで、Meraki のサポート チームはどのようなことを経験したのでしょうか。自分のチームとテレワークについて尋ねられたとき、Ben は自信にあふれていました。まるで、暴風雨のなかで安全に飛行機を操縦しきったパイロットのようです。驚くことに、テレワークになっても Ben のチームで大きな混乱はなかったといいます。この事態を受け入れ、そこにプラスの要素さえ見いだしていました。

「全員がテレワークを嫌っているとは限りません。特に IT では。実は私も内気な性格なので、一日中コンピュータの前に座っていろと言われても、まず喜んでしまいますね。」 と Ben は笑いながら話しています。

 

もちろん、実際にはそれほど単純な話ではありません。肝心なのは、計画を立て、適切なツールを用意して、チームの意思の統一を図ることです。恒常的にテレワークを続けようとしている企業も増えていますが、まず慎重に計画して正しく進めることが重要です。

 

1.計画を立てる

Ben のチームは、ロンドンの中心にあるオフィスからカスタマー サービスを提供していました。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックに伴ってテレワークに移行しましたが、テレワークになるのは初めてではありませんでした。停電、森林火災、オフィスビルの改築といった理由で、Meraki の各チームは過去にもテレワークを経験したことがあったからです。そのためには、簡単かつ迅速にテレワークに移行できるような災害復旧計画を用意していました。

Meraki は 24 時間 365 日のカスタマー サポートを提供しているので、サポート チームは常につながっている必要があります。Meraki の災害復旧計画には、各チームが従うべき最も重要な項目と手順が網羅されています。テクニカルサポートの場合、チームの各メンバーが毎日の退勤時にラップトップ パソコンを持ち帰るというガイドラインを作ることも考えられます。

適切な業務遂行のために、各メンバーが必要とする IT 設備も決めます。万一の事態に備えるのか、テレワークを恒常的にすることを考え始めるのか、それは問題ではありません。必要なのは、正しい計画です。パンデミックが始まった時点で、企業の多くはここまでの計画を立てていませんでした。しかし、この数ヵ月の経験から学び、予測の難しいさまざまなシナリオを網羅するガイドラインを作成しておくことはできます。

 

2.適切なツールで中断を防ぎ、カスタマー サービスを充実させる

真のカスタマー サービスとは、お客様がブランドや製品を所有した時点で感じることができる“体験”です。したがって、常に高い優先度でこの“体験”を考える必要があります。ましてや不安の多い状況になれば、お客様は平時より多くの、あるいは違ったサポートをコンタクトセンターに求めてくるかもしれません。

サポート チームは、そういった状況に敏感になり、適切なツールを用意することが重要です。不要な中断はできれば避けたいところです。ネットワークの接続が不安定だったり、後ろで雑音が聞こえたり、回答が遅れるといったことがあっては、カスタマー エクスペリエンスを損ねる可能性があります。そこで、以下のような点をおすすめします。

  • テレワーク ソリューションとして最も望ましいのは、オフィスにいる時と同じ“体験”を提供することです。ノイズキャンセリング機能の付いたヘッドホンと、キーボードや追加モニタなど標準の IT 機器を用意しましょう。
  • チームのメンバーがあらゆる企業リソースまたは機密データにリモートでも安全にアクセスできるように、セキュアな VPN 環境が整っていることを確認します。セキュリティの強化と、クライアント VPN 以上に高いセキュリティを必要とする業務の場合、これがハードウェアの VPN になる場合もあります。
  • 自分の担当チームで、電話によるアクセスが必要な場合は、ソフトウェアベースの電話機能を検討しましょう。「通話はすべて VPN を経由するので、ISP や固定電話についてのセキュリティ上の懸念はありません」 と Ben は説明します。
  • IT の世界では、物理的なラボと協力するチームも少なくありません。お客様の置かれたシナリオを、リアルタイムでシミュレーションするためです。「私たちのラボでは、リモートでもアクセスできるよう心がけています。また、チームにテスト デバイスを配布し、自宅でそのデバイスを使って各種のシナリオを試せるようにしています。」 Ben はそう解説します。このようなツールを用意できれば、トラブルシューティングをトラブルシューティングするような目にあわずに済みます。
  • 会社所有のデバイスを扱う場合、ハードウェアが更新され、使える状態であることを確認してください。MDM(モバイル デバイス管理)を使い、デバイスが正しく実行中か確認したり、リモート デスクトップからデバイスにアクセスしてリモートでトラブルシューティングできる事が理想的です。
  • トラブルシューティングには、物理的なハードウェアを調べたり、管理ツールにアクセスしたり多くの事が求められます。同僚に連絡してアドバイスを求めたい、あるいは問題についてセカンド オピニオンを求めたいこともあります。オフィスであれば、分野の専門家やマネージャーがすぐそばにいるかもしれませんが、テレワークの場合はなかなかできません。そのような会話をリアルタイムで成り立たせるために、チャット アプリケーションを利用します。チームのメンバーに対しては、コミュニケーション ポリシーについて教育し、コラボレーション ツールを用意することを忘れないようにしましょう。そうすれば、お客様と会話中のときでもチャットが可能になります。

 

3.チーム全体を巻き込む

普段と違う環境でも組織が適切に機能できるのは、チームのビジョンにメンバーが納得しているからです。Ben は、必要なときには柔軟にチームのシフトを切り替えられる計画を進めています。「チームには常に柔軟性が必要です。予想外の問題は起きるものなのです」。個人の関係と、お互いに対する信頼が大きな役割をはたしています。Ben は、個人的な問題、例えば子を持つ親である場合や、ルーム シェアのような環境などにも対処できるようにしています。こういった経験から、コミュニケーションを密にして、緊急時にも柔軟に対応し、お互いをカバーできるようになりました。

テレワークには多くのメリットがあります。仕事の方法が柔軟になる、社員の通勤時間が減るというのもそのメリットです。同時に、地理的な制限がなくなり、広く多様な人材を求められるようにもなります。

「今回の経験で、これからも恒常的にテレワークを続けることは可能だとはっきり分かりました。ワークライフ バランスとしてもこれを希望するという社員もいます」とBenは言っています。

 

計画を立てて適切なツールを備え、チームの動機付けに成功すれば、完全なテレワークへの移行もしやすくなります。ただし、ちょうどいいバランスを見つけ、今後もチーム スピリットや企業文化を保てると保証できなければなりません。特に、職場で同僚との関係を築く機会の少なかった人には、それが必要となってきます。

 

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中川 雅之

2005年シスコに入社。Cisco Meraki日本オフィス立ち上げ当初よりシステムエンジニアとして製品を担当。たった一人のプリセールスエンジニア時代からMerakiを触っていたため、日本でMerakiを語らせたら右に出るものはいないと言われるほどの製品通。プライベートでは三人の子供達に囲まれ、日々子育てに奮闘中。

Cisco Meraki's story:「高い山こそ登りたくなる。“Work Simple”な世界を目指すエンジニアの挑戦」