最近、ネットワーク プログラマビリティや API 活用について、Tech blog や Tech Meet-up で語られることも多くなりました。移り変わりの早い技術トレンドの中で、新しい技術、プログラマビリティ、API、フレームワークなどを学習し、それを業務に活かすことができたら、エンジニアにとってこんな楽しいことはありません。
そんなエンジニアをサポートするプログラムが Cisco DevNet です。
今や 全世界で、500,000 人を超えるユーザが参加する大きなコミュニティとなっており、プログラミングや Ansible などの自動化ツール、CI/CD、コンテナ、IoT など、ネットワークに限らない最新のトピックを随時取りれて、コンテンツもますます充実してきてます。
日本の皆さんに、もっと活用していただきたく、あらためて Cisco DevNet について紹介させてください。
古くから、いくつかのネットワーク製品、コラボレーション製品については、サードパーティ製品との連携のために JTAPI や XML API といった 独自の API を提供していました。それら APIの技術サポートとしてデベロッパー サポート プログラムを提供し、サードパーティ連携の開発サポートをしてきました。これが Cisco DevNet のルーツです。
2012年頃から SDN のムーブメントが国内でも一般的に認識されはじめ、ネットワーク プログラマビリティや API も同時に、かつてないほどに注目されるようになってきました。2014 年、ネットワーカーがプログラマビリティや関連技術を取得し、SDN の恩恵を得ることをサポートするためのプログラムとして、Cisco DevNet の提供が開始されました。Cisco DevNet では、これまでのデベロッパー サポート プログラムを継承しつつ、コーディングなどの無料の学習コンテンツ、Sandbox、Learning Lab などを充実させたプラットフォームとして生まれ変わりました。
「デベロッパー」という言葉ですが、一般に プログラマなどのソフトウェア開発者を指すことが多いと思います。Cisco DevNet のコンセプトにある「デベロッパー」は少し違います。Cisco DevNet の CTO である Susie Wee は次のように述べています。
“Network is Software system. And fully uses capabilities you need become a power user of Software and a power user of Network.
YOU ARE A DEVELOPER who is the power user of network.”「(今や)ネットワークはソフトウェアシステムです。そして、機能を完全に利用するには、ソフトウェアのパワーユーザかつネットワークのパワーユーザになる必要があります。みなさんは ネットワークのパワーユーザという“デベロッパー”です。」
これは Cisco Live! U.S 2018 のキーノートでの彼女の言葉です。
今やネットワークもソフトウェアが中心となる時代に移行しつつあり、すべてがソフトウェア定義される時代です。デベロッパーと言うのは本来、ソフトウェアに熟知したプロのことを指しますが、現代においてはネットワークは、ソフトウェア化されてきています。すなわちネットワークのプロフェッショナルやヘビーユーザは、ソフトウェアに熟知したプロであり、デベロッパーであることが求められています。ということで、この記事を読んでいるアナタはもちろん、世のネットワークエンジニアやシステム管理者はすべて デベロッパーなのです。
確かに、ネットワークやインフラストラクチャがプログラマブルになり、API を備える現代においては、アプリケーション開発者とインフラ エンジニアの垣根が曖昧になってきています。DevOps という概念ができたのも、こういったテクノロジーの変遷の結果であり、現代のデベロッパーをサポートするのが Cisco DevNet の役目でもあります。
DevNet の活動内容は多岐にわたるため、一言でいうのは難しいですが、そういったデベロッパーのための
誰もが developer.cisco.com にアクセスすることで、無料で参加することができます。
Cisco DevNet は下記のミッションを掲げています。
これらを実現するために、developer.cisco.com 上に 様々なコンテンツを掲載しています。
Cisco DevNet のコンテンツは幅広く、内容はシスコ製品に限りません。DevNet のミッションとしてデベロッパーのスキル向上を謳っている通り、プログラマビリティに必要な基礎知識を習得することもできます。
例えば、Pythonを使ったコーディングの基礎や、NETCONF/YANG、Ansible, コンテナ、Kubernetes、Istio といったオープンなテクノロジーについて、基本を学ぶためのコンテンツもあります。
もちろん、シスコ製品のAPIを利用するための コンテンツも充実しています。
Web上のコンテンツだけでなく、Cisco DevNet ではコミュニティ プラットフォームとしての活動も行っています。
他にも、多くの外部イベントへのスポンサーや協力をしています。こちらにも情報があります。
DevNet Events: https://developer.cisco.com/events/
日本国内でも、2014 年冬に初めてプログラマビリティや API、それらを活用した実践的なコーディング ハンズオンを含めた DevNet Express イベントを東京で行いました。最初は小規模でしたが、年々規模や対象範囲を拡大しています。
Cisco DevNet は 2014 年の発足以来、多くの技術を学びたい“デベロッパー”達が参加し、現在は 50 万人を超えています。これは 世界中のデベロッパーたちが 業界のデジタル トランスフォーメーションをリードすべく、熱心に学ぼうとしている結果でしょう。個人的にも Cisco DevNet コンテンツは、クオリティも高く、また、PC 一つで手軽に始められますので、とってもオススメです!日々新しいコンテンツが追加されていますので、テクノロジーの学習に、きっと役に立つと思います。
ぜひご活用ください。