ユーザ主導の製品デザイン

この記事は、Webex Teams 担当プロダクト マネジメント リードである Damien McCoy によるブログ「User-Led Product Design(2018/8/3)の抄訳です。

ヴォルテールの格言は、「最善敵(Perfect is the enemy of the good)」です。これを今日に当てはめると、「『完了』は『最善』よりも良い(Done is better than perfect)」と言えます。

プロダクト マネージャとしてチームを率いる私は、製品をタイムリーに提供できるよう、「完了を最善より優先させる」アプローチを取っています。達成不可能な「最善」を求めて製品提供を遅らせることはありません。

ただし、どのような製品デザインが良いのかを実際に決めるのはユーザです。改善点についてユーザから要望があれば、立ち止まって考えます。こうすれば、最善を達成するのは無理であれ、それに近付くことはできます。

8 月 15日のリリース(イテレーション 6)では、アクティビティ アイコン(別名「ワッフル メニュー」)と 4 番目の列を、新しい Webex Teams Space アクティビティ メニューで置き換える予定でした。しかし、試用プログラムで寄せられたユーザ フィードバックを受けて、今リリースでの置き換えは見送られます。マルチタスキング関連のデザイン、特にファイルの表示中や会議の参加中でもチャットを継続できるように改善する必要があるためです。また、スペース参加者の表示方法をはじめ、参加者の追加やスペース名の変更、スペースをお気に入りに追加する方法なども改善が必要なことに気付きました。

これらの部分を再デザインし、変更が生産性向上に役立つことをユーザと確認した上で、新しいスペース アクティビティ メニューに置き換える予定です。

815日のリリース(イテレーション 6)では、以下のデスクトップ機能が追加されます。

  • Wi-Fi 接近検出による Webex デバイス ペアリング
  • Webex デバイスとの手動ペアリング(PIN 入力式)
  • カレンダーの新デザイン
  • 電子メール認証によるサインアップで PIN を使用(SSO を使用していないユーザの場合)
  • スペースに参加している自社外のユーザを明確に区別
  • 絵文字の追加(Windows 10

来週にはイテレーション スケジュールを更新し、8 月と 9 月にリリース予定のデザインや機能をお伝えします。シスコのお客様によると、ユーザ エクスペリエンスの観点からは月次の更新サイクルが好まれています。そのため 10 月以降は、Webex Teams App のアップデート間隔が隔週から月次になります。更新間隔が月次になることで、企業側には変更点への準備時間に余裕が生まれます。シスコにとっても、より確かなものを提供できるメリットがあります。

これらのアップデートにおける注目分野は、職場の多様性と包括性を実現するのに不可欠なアクセシビリティへの対応です。

トライアル プログラムでは、製品が一般提供される前にあらゆるお客様からフィードバックを得られるよう、参加対象の拡大に取り組んでいます。

 

詳細情報は、「What’s New in Cisco Webex Teams」ページの「Coming Soon」セクションをご覧ください。

 

 

岩岸 優希

ソリューションズ システムズ エンジニアリングに所属するテクニカルソリューションズアーキテクト (TSA)。Cisco Unified Communications Manager および Cisco Jabber などのコラボレーション製品を担当。

シスコへは 2001年 4月に新卒として入社。日本市場向け製品開発を主としたアライアンスによる共同開発、VoIP 相互接続などに携わった後、現在はソリューション開発を担当。

誰も触っていない新しいソリューションに挑戦することがモットー。

北海道出身、大学では応用数学を専攻。趣味は中国語会話、東直己さんの小説を読むこと。

Blog アドレス : http://cs.co/yiwagish

テクニカルソリューションズアーキテクト(TSA)についてテクニカルソリューションズアーキテクト(TSA)とは、シスコの中で技術系のスペシャリストとして

認定されたシステムズエンジニアにのみ与えられる称号です。

TSA はそれぞれが専門とする技術領域を持ち、高度化・複雑化するお客様のシステムの提供に貢献するのみならず、

課題解決に役立つ先進的なアーキテクチャを構築、シスコパートナーエンジニアとともに業界内外へ展開することを目指している技術者達です。