今回は、以前ご説明した 3種類の Cisco Collaboration Meeting Rooms のうち、 Cisco CMR Hybrid を解説します。 CMR Hybrid はクラウドの Web 会議(Cisco WebEx)とオンプレミスのビデオ会議(Cisco TelePresence)を統合するもので、どちらのユーザも自分の好みの方法で違和感なく同じ会議に参加できます。Cisco CMR Hybrid は「Cisco WebEx Enabled TelePresence」とも呼ばれており、WebEx からも参加可能な TelePresence 会議を実現します。
シスコが提供する会議システムには大きく分けて 2種類があります。1つはクラウドベースの Web 会議である「Cisco WebEx」、もう 1つはビデオ会議端末である Cisco TelePresence と多地点接続で利用する装置 Cisco MCU を使ってスケジュール管理する「Cisco TelePresence Management Suite」です。いずれもビデオや画面共有などの機能を持ちますが、利用するプロトコルや会議の予約方法、そして何より「使い勝手」が違います。 Cisco CMR Hybrid
社内にあるビデオ会議システム(オンプレミス)とクラウドにあるWeb会議システム(クラウド)の連携、という意味で Cisco Collaboration Meeting Rooms “Hybrid” と位置づけています。
さて、実際の使い勝手ですが、Cisco WebEx と Cisco TMS で大きく異なるというわけではありません。
例えば Outlook で 会議を作成するときには、WebEx と TelePresence の両方から参加できる会議を作成できます。その方法は、Cisco WebEx のスケジュール方法と同じです。
ビデオ会議に慣れたユーザであれば、Cisco TelePresence Management Suite(TMS)の管理画面の方が分かりやすいかもしれません。この画面からでも Cisco WebEx を含む会議をスケジュールできます。
Cisco TMS には、一般利用者がビデオ会議をスケジュールする機能 「Smart Scheduler」が備わっています。その画面からでも Cisco WebEx を追加することができます。
会議の参加者から見ても、Cisco WebEx および Cisco TelePresence のどちらであっても元々の参加方法で会議に参加できます。
例えば Cisco TelePresence では、予約された会議の一覧が表示され、ワンタッチで参加することができます。
ビデオ会議端末側の表示は下記のようになります。WebEx の参加者もビデオ会議の一参加者として表示されます。WebEx 側で画面共有を開始すると、ビデオ会議上にも表示されます。
管理者側にとっては、Cisco WebEx および Cisco TMS の連携機能を利用するため、専用のプロトコル変換サーバを追加する必要はありません。
いかがでしたでしょうか? ビデオ会議にはビデオ会議の、Web 会議には Web 会議のそれぞれの良さがあります。Cisco CMR Hybrid では、ある会議を開催する際に、そのどちらかではなく「両方」を違和感なく選択できます。
Cisco WebEx または Cisco TelePresence のどちらか、または両方をすでに導入済みのお客様には、簡単に導入できるソリューションとなります。ぜひ、ご検討ください。