Jabber Guest: “Any Device, Anytime, Anywhere” + “Anyone”

はじめまして。シスコ コンサルティングシステムズエンジニアの岩岸です。シスコのコラボレーションソリューションを担当しています。本ブログではシスコのコラボレーションソリューションの最新情報を3 回にわたり概要をご紹介します。

今回はインターネットを経由して Web ブラウザから社内のビデオ端末へアクセスできる Cisco Jabber Guest についてご紹介します。


ビデオを使った問い合わせ

想像してみてください。

衣類をインターネットあるいは店頭でし、購入後に問題があることに気がつきました。そこで、お店に電話します。

「購入した製品に穴が開いています」

お店の担当者は思います。

「それはデザインでは?」

確認のためには詳細を電話で確認するか、電子メールで写真を添付するなど、電話とは別のインタラクションが必要となります。

Cisco Jabber Guest はこの課題をブラウザ上のビデオ コミュニケーションで解決します。

Cisco Jabber Guest を使ったサポートのイメージ ビデオをご覧ください。

Cisco Jabber Guest はブラウザからインターネットを経由して、企業内のビデオ端末とビデオによるコミュニケーションを可能にする製品です。
社内へアクセスする一般利用者の立場からは、特別なアプリケーションが必要がありません。社内にいるビデオを受ける側からすると特別な端末ではなく、社内で利用している一般的なビデオ端末が流用できます。言い換えると、社内の社員同士のビデオ コラボレーションをコンシューマを含むインターネットへ拡張できるソリューションになります。

Cisco Jabber Guestの利用シーンとしては下記のようなものが考えられます。

  • カスタマーサポートのポータルサイトを構築し、インターネット上でビデオによるサポートを提供する
  • インターネット上で販売する商品へのお問い合わせに対応する
  • インターネット越しに英会話教室を開催する
  • 会社対会社のビデオ会議に利用する
  • 社外にいる社員とのコミュニケーションツールとして利用する

Cisco Jabber Guest のコンポーネント

企業内の利用者(エンドユーザ)は Cisco Unified Communications Manager に接続される標準的なシスコのビデオ端末あるいは Cisco Unified IP Phone を利用します。 Cisco Jabber Guest 用の特別な端末は必要ありません。

社外の利用者(コンシューマ)は一般的なブラウザを利用します。ブラウザにプラグインは必要ですが、特別なソフトウェアをインストールしたりアカウントを申請し追加する必要はありません。

企業内の管理者は Cisco Unified Communications Manager とそれに付随する Expressway  を展開し、 DMZ に Cisco Jabber Guest 用のサーバを設置します。

このサーバがブラウザが利用するプロトコルである HTTP と電話/ビデオが利用する呼制御プロトコルである SIP に変換しま す。これらは仮想マシンとして動作するため、物理的に必要なのは 1台の UCS サーバになります。

Cisco Jabber Guest のインターフェイスはシスコが提供するインターフェイスの他、API/SDK  を利用した作り込みが可能です。APIといっても電話をかけるだけであれば難しいものではなく

   https://jabber GuestのURL/call/電話番号

の形式で、インターネットに置かれた Web サイトに埋め込むだけになります。

ブラウザだけではなく、モバイル アプリケーション向けの SDK も提供されており、スマートデバイスからも同様の体験ができます。

Cisco Jabber Guest の将来

現在、 Cisco Jabber Guest を使うにはプラグインが必要になります。プラグインの追加は指示に従うだけの簡単なプロセスですが、 Cisco Jabber Guest のゴールは「プラグインレス」になります。

この課題に関して、 WebRTC と呼ばれる HTML の拡張技術とビデオ端末で広く使われている H.264  コーデックの組み込みが検討されています。 Cisco Jabber Guest は WebRTC への移行を考慮して設計されています。

まとめ

Cisco Jabber Guest はインターネットからアクセス可能なコラボレーションツールとなります。特に消費者を顧客とする企業にとって、ビデオによる直接のコミュニケーションによる「生の声」は、製品/サービス開発の新たなシーズとなると思います。

シスコのコラボレーション製品はデスクトップからモバイルまで Any Device 、どこからでもいつでもコラボレーションできる Any Time 、 Anywhere に対応していましたが、 Cisco Jabber Guest ではさらに Anyone(誰でも)がコラボレーションの輪に加わったことになります。

 

関連リンク:

プレスリリース:シスコ、今日のワークスペースに合わせて設計された新しい企業向けコラボレーション ソリューションを発表
Cisco Jabber Guest 製品情報:
http://www.cisco.com/web/JP/product/hs/iptel/jabber_guest/index.html

ソリューション概要 : Cisco Jabber Guest:モバイルおよび Web サイトの訪問者との距離を縮める
http://www.cisco.com/web/JP/product/hs/iptel/jabber_guest/prodlit/solution-overview-c22-729963.html

Cisco Jabber Guest 開発者向け情報 (英語)
https://developer.cisco.com/site/collaboration/jabber/overview.gsp

岩岸 優希

ソリューションズ システムズ エンジニアリングに所属するテクニカルソリューションズアーキテクト (TSA)。Cisco Unified Communications Manager および Cisco Jabber などのコラボレーション製品を担当。

シスコへは 2001年 4月に新卒として入社。日本市場向け製品開発を主としたアライアンスによる共同開発、VoIP 相互接続などに携わった後、現在はソリューション開発を担当。

誰も触っていない新しいソリューションに挑戦することがモットー。

北海道出身、大学では応用数学を専攻。趣味は中国語会話、東直己さんの小説を読むこと。

Blog アドレス : http://cs.co/yiwagish

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