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米国連邦政府における IPv6 導入の大きな進展


2013年3月29日


この記事は Alain Fiocco  によるブログ「US Federal Government Makes Huge Strides in IPv6 Deploymentpopup_icon(2012/10/3)を翻訳したものです。

米国連邦政府は、多くの大規模な IT 組織や他国の政府と同じく、IPv6 に対応したネットワークへの移行の重要性を認識しています。2010 年 9 月に当時の連邦政府 CIO のヴィヴェク・カンドラ氏が IPv6 への移行について記した覚書popup_iconには、IPv6 の運用導入と使用の促進に向けた政府の取り組みとその裏付けが記されています。

覚書に記された 2 つの目標の 1 つが、すべての政府機関は、IPv6 を使用するように、公開されているサーバとサービス(例:Web、E メール、DNS、ISP サービス)を 2012 年 9 月 30 日までにテストし、アップグレードするというものです。 もう 1 つは各機関に対し、パブリック インターネット サーバおよびサポート エンタープライズ ネットワークと通信する内部のクライアント アプリケーションをアップグレードして 2014 年 9 月 30 日までにネイティブの IPv6 を使用するという目標です。 この期限を守れるように、CIO 協議会からは更新版の「Planning Guide/Roadmap Toward IPv6 Adoption within the U.S. Governmentpopup_iconが発行されています。

最初の期限が過ぎたところで、公開サイトで IPv6 への移行をどの程度達成できたかを見てみましょう。

今日現在、米国政府機関の Web サイトの 20 % が IPv6 に完全に対応しています(1493 のうち 304)。20 % は低い割合に思えますが、これらの 304 の IPv6 対応 Web サイトは、米国政府機関で最もアクセスの多いサイトです。ほとんどの政府省庁には最重要サイトが少なくとも 1 つあるので、全体の傾向と動きとしては非常に心強いものです。 結果の詳細については、国立標準技術研究所の Web サイトpopup_iconでご覧いただけます。

 

米国政府における IPv4 および IPv6 導入の詳細

米国政府における IPv4 および IPv6 導入の詳細

 

米国政府機関は目標の 100 % には達しませんでしたが、大きな進展を見せており、他の業界よりも良好であるとともに、IPv6 の到達可能性と全般の準備状況についてはほとんどの国の公共部門よりも進んだ結果となっています。今後数ヵ月で、対応するサイトがさらに増えることが期待できます。

何よりも期限を設けたことで、IPv6 への移行が必須であるという認識を喚起し、業界に課題を提示して IT サービス ベンダー/プロバイダーに IPv6 製品/サービスの提供を促したことになります。これらの目標は間違いなく達成されたことでしょう。

これらの Web サイトが World IPv6 Launchpopup_icon の対応 Web コンテンツの上位に入ったことで、IPv6 コンテンツはクリティカル マスに達しています。統計(6lab.cisco.compopup_icon)によると、米国内で閲覧される Web コンテンツ全体の 44 % が現在、IPv6 経由であると推定されています。これはかなりの数字です。

World IPv6 Launch の成功を受け、米国政府機関は国内、さらには国外の公共部門や企業への普及を促しています。

これは米国連邦政府の IT チームにとっての大仕事です。これまでの成果はすばらしいもので、今後の IPv6 の移行作業に期待しています。米国政府の内部ネットワークおよびサービスの IPv6 対応に向けた次回の期限は、2014 年 9 月です。

絶えず進捗についてお伝えし、「IPv6 対応の最新情報」に注目し続けていきたいと思います。

ご意見などがあれば、以下にコメントしてお知らせください。

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1 コメント

  1. A little rationality lifts the quality of the debtae here. Thanks for contributing!